- 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第九期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
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第一節一回戦B卓
▼対局者
Ⓢ福地誠
Ⓟ松ヶ瀬隆弥
タケオしゃん
Ⓟ中嶋隼也
今回初参戦の松ヶ瀬プロは他の参加者と比べてネット麻雀の経験は少ないそうですが、S級ライセンスを保持するRMU所属の実力派です。
南1局8巡目 345三色になるのは先にを引いてでアガった時のみ。既に赤2枚あるとなればを残しそうになりますが、この局面は将来の危険度でもとには結構差がつきそうなのも踏まえての打牌。鳴いてツモが変わったとはいえ、待ちでテンパイした段階で東家が待ちテンパイ。を先に処理したのが活きる結果になりました。
13巡目 東家はリャンメンテンパイでしたが、リーチとドラポンに挟まれツモで撤退。しかしドラポンの北家は西家のをスルーしているのでこちらに当たることは考えにくい。ドラポン側に振らないならはまだ押せるとみそうです。
17巡目 流局間際に再度テンパイが入ったところでを押すかどうか。残りスジは程度。親でテンパイとはいえ残り4本では厳しいところでしょうか。
を切っているにもかかわらず、安牌よりが引っ張られた理由も考慮したいところです。は4枚見え、の見え具合からやからならそれぞれ打、打でリーチするでしょうから、このは受けが増えるフォロー牌ではないことになります。
そのうえでが残された理由となると、345三色狙いでの形を引っ張ったケースに行き着きます。このケースならが当たらないケースは先にを引いた時のみ。三色が崩れてドラも見えているとなると振ってもメンピンの2000点で済むことが多いとも言えますが、ここまで絞れているならは止めるべきだったように思います。
▼ネマタの戦術本レビュー第206回「進化するデジタル麻雀 著:石橋伸洋 その13」
類似の読みについては、『進化するデジタル麻雀』でも紹介されています。
南3局13巡目 が4枚見え、が3枚見え。4枚目のが残っている単騎待ちにしか当たりませんがまさかの18000放銃。単純な字牌や筋待ちならチートイツを警戒してしかるべき河になる場合もありますが。字牌から切ってメンツ手と並行しつつチートイツ1シャンテンになったところで切り替え。しかもドラ切りリーチとなればチートイツには全く見えません。これはタケオしゃんの手順がお見事でした。