- 『ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第九期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
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第五節四回戦A卓
東1局0本場
ドラか345三色がつけばポンでも満貫に届くので鳴いて打。これが赤1枚なら重なりまでみて鳴いて打としそうです。
2軒リーチが入りますがアガれる方のをツモって2000オール。幸先のよいスタートです。
東1局2本場
ツモなら11600テンパイでしたが、ツモならドラなのもありテンパイ外しからのへのくっつき狙い。テンパイにとった場合はツモの振り替わりがありますが、特定の手変わり1種で優劣が逆転するまでには至らないとみます。
単騎から単騎に待ち替えしてツモって2600オールの2本場。先にをツモれば再度満貫テンパイに受けられるのが少し面白いです。
東3局1本場
ドラをポンした対門の現物待ちということで一旦ダマに受け数巡後ツモ切りリーチ。個人的には対門がテンパイ濃厚ならダマ有力程度とみるので、以外ヤオチュウ牌しか切られていない現状はほぼノーテンである以上、対門が仕掛ける牌を他家が切ることを防ぐうえでも即リーチしそうでした。
東4局
西家はまだ配牌から1枚しかツモっていません。これだけなら三元牌の3種目をトイツで持っている可能性は低く、こちらは親で頭ができればリャンメン×2の1シャンテンになるまずまずの手牌。ここで切らなければ西家の手を進めてしまうリスクがますます高くなる以上、「今のうち」とを切るのもやむなしに見えます。
しかし、西家が持っているの枚数が1枚以下なら、重なれば満貫に届く絶好の牌であるドラをより先に切ってくることがどれほどあるだろうかという問題があります。ピンズのホンイツをテンパイしているケースはありそうですが、その場合は待ちも否定されません。しかしを止めて小三元止まりになったとしても、高打点の手をツモられてもラス目に落ちる親となると止めた方がよいと言える自信は正直ありません。配牌から役満のメンツ候補が揃っているのはレアケースとはいえ、そう読めるだけの河情報がある場合も存在するのは確かなので、この辺りをもっと突き詰めたいところ。西家の立場からすれば、このが止められない可能性を上げるうえでもドラはまだ引っ張った方がよいかもしれません。
パオがあるのでツモられてもトビ。アガリを阻止すべく前に出ますがで放銃。福地氏がまさかの逆転トップとなりました。