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ネマタの戦術本レビュー第2回「スーパーデジタル麻雀 著:小林剛 その2」

ネマタの戦術本レビュー第2回「スーパーデジタル麻雀 著:小林剛 その2」

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第1章 手順

 (1)字牌の切り順に限らず、「何を切るか」を覚えるよりも、手牌13枚を効率よく持つ、すなわち、「どのような手牌にすると価値が高いのか」を覚えることが望ましいです。「何を切るか」だけが頭に入っていると、手牌の形や局面が変わっているのにもかかわらず、聞きかじっただけのセオリーにとらわれて誤った打牌選択をしがちです。

 「第一打ダブ東」というのも、言葉だけが有名になっている感があります。「アガリを目指す上で同程度に不要な牌同士なら、他家にとっても不要になりやすい牌を残す方が手牌の価値が高くなる」という理屈を押さえておきましょう。

 問題の手牌は、4面子1雀頭の候補が既に揃っているうえに、面子候補がいずれもリャンメン以上のうえにタンヤオ、平和、ドラ、三色と打点まで絡むので、新たに役牌トイツを作るメリットがほぼありません。

 もちろん、他のリャンメンが薄くなるなどすれば役牌重なりを残すメリットも出てきますが、それよりは、他家にとっても不要になりやすい牌を先に残すという観点で、役牌より客風の西残し、親に鳴かれると2翻役になる分、他家にとって価値が高い東を中よりは先に切るというわけです。

 (2)主にナシナシルールで打たれていた方が後付けの仕掛けに慣れないというのはよく分かりますが、プロと呼ばれる団体の公式戦が全てアリアリルールであるにもかかわらず、従来は後付けの仕掛けが過小評価されてきた理由は、分かりやすいところで基準を引きたがるという人の性質にあるのかもしれません。

 「役が確定する仕掛けに比べれば劣ることが多い」というのは確かですが、役が確定するなら鳴いた方がいいということから、役が確定しないなら鳴かない方がいいという結論は導きだせません。手牌Bのような三色と役牌の両天秤なら後付けでも鳴く(役が一つしか見えないなら鳴かない)や、カンチャンは鳴くけどリャンメンは鳴かない等も同じことです。

 逆に、役が確定しない場合も鳴き有利なのだから役が確定する場合は(安牌が少なくなることは考慮しなくていいとして)なおさら鳴くという結論は導きだせます。鳴くかどうかに限らず、「より悪い条件を想定して、それでも○○すべきだからなおさら○○すべき」というのは打牌判断するうえでの考え方として押さえておきたいです。

 逆に、「何が何でも○○すべき」というのも、分かりやすいところで基準を引きたがる人の性質によって起きやすい誤りです。手牌Cなら私は役牌残し。この手なら単純に客風や端牌より役牌の方がアガリを目指す上で必要であり、アガリに遠い手であれば、後から切って他家に鳴かれたとしても、そのためにアガリを逃す可能性は低く、自分があがれない場合は、むしろ役牌を鳴いた他家にあがってもらう方が、メンゼンで進めている他家にあがられるよりツモられた時の失点が少ないことが多いというメリットもあるからです。

 手牌Dはリャンメン以上の面子候補が揃っているので、アガリを目指すうえでは役牌はあまり要りませんが、指摘されている通り、後から切って他家に鳴かれることがむしろメリットになるようであれば役牌を抱えた方がよいことになります。

 他にも絞りについて、役牌を絞ると結果的に絞った牌で放銃してしまうことがあるともありますが、逆に言えば、絞って放銃しても、鳴かれた後別の他家が放銃しても大差無い場合(オーラスで離されたラス目の親や、アガリにはそこまで近くないけどあがった時は高打点が保証されているような手牌の場合)で、今切っても鳴かれる可能性が既に高いと読める場合は、アガリを目指すために「絞る」という選択もあり得ます。

 まとめると、基本はアガリを目指すうえで手牌に必要なら役牌を残す、そうでないなら他家にとっても不要な牌より先に切る。ただし他家に鳴かれることによる影響は局面に応じて変わってくる場合もあるのでそれについては意識しておくということになりそうです。

本記事に関するご紹介

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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