第四章
Q12 打
タイトルがノーテン罰符を取れる打ち方とありますが、対局者が101の面子なのでノーテン罰符はないものとしてとりあえず回答します。
リーチのメリットが薄くなるようなルールや局面であれば他家がダマでテンパイしているケースも増えます。今回は南家はドラを切ったうえで更に手出しを挟んでいるので、確かにこのルールならダマでテンパイしているケースもそれなりにありそうです。
しかし、はひとまず現物。を切ると通ってないソーズを引くと、アガリを目指すならツモ切るより他ないですが、そもそもを落としたうえでソーズの4連形にくっつき、なおかつアガリに結びつくケースがどれほどあるでしょうか。それなら、現状はテンパイする受け入れを最大にし、テンパイ以前に南家に通ってない牌を引いた時に押すか降りるかはその都度決めた方がよいのではないでしょうか。
問題なのは何も考えなしに真っ直ぐ打つことであり、ここでを切ることではないはずです。これがノーテン罰符ありなら、通ってないソーズを引いた場合に回し打ちできるほうが結果的にノーテン罰符を取りやすくなるというのも分かります。ASAPIN天鳳位の回答とはちょうど逆になりますね。
Q13 打リーチ
ドラ単騎でリーチした場合出アガリは一切無いとしても、全員が降りるなら5巡目リーチで流局までにツモる確率は約30%。あがった時は8000点なので期待値は2400点。
押してくる他家が入ればあがった時の平均打点は下がり放銃の可能性もありますが、その場合はアガリ率は上がるので期待値が大きく落ちるということもないでしょう。2400点ならリーチピンフの2000点より高いので、マンズの多メンチャンに手変わりしても、よりよい手変わりと言えるかは怪しいところです。一発裏ドラ無しならなおさら即リーチでよいのではないでしょうか。
もちろん、東をトイツ以上で持っている他家にだけ押される場合は損しますが、現状のありかを読む手だてが特にあるわけではありませんし、東1原点で期待値より安定してアガリがとれる選択を優先することもない以上、判断が覆ることはないとみます。
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