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ネマタの戦術本レビュー第113回「傑作『何切る』300選 著:G・ウザク 編集:福地誠 その25」

ネマタの戦術本レビュー第113回「傑作『何切る』300選 著:G・ウザク 編集:福地誠 その25」

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Q175 
Q25、Q73と同じ形ですね。
問題集は後の方が難しい問題が揃っていることが多いですが、本書は後になるほど前の問題のおさらいが増えるので解きやすくなると思います。

 

Q176
ドラ無しなら高打点になりやすいように、結局切る牌は変わらないですね。
雀頭が面子になると更に手広くなるので、(面子ができても雀頭を優先した方がよい場合を除き)雀頭の近くにある浮き牌は他に良形面子候補が揃っていても有用です。

 

Q177
に2枚くっついた形で、のようなウイング形と同じような性質を持っています(ただし、の方は+浮き牌とも見れる)。
某漫画で最もテンパイしやすいからという理由で打が正解みたいな書かれ方をしていたことがありました。
手作りの評価を数値で表すこと自体は基準を作りやすくするうえでも重要ですが。数値の持つ意味合いをよく理解していないと逆効果にもなります。
麻雀に期待値を導入するという考え自体はだいぶ昔からありましたが。
計算方法に誤りがあったため、たとえオカルト交じりであっても、経験者の直感で打った方がまだ結果を残せたという時代背景があるのも、麻雀界がなかなかオカルトから脱却できなかった理由かもしれません。

 

つぶやきへのコメント 
たった一つのことだけすればいいと言われたら楽に聞こえますが、条件は皆同じ。
逆に言えば、他の色々なところで対戦者と差をつけられなくなるのですから、一つのことだけで勝負が決まる競争ほど、特別な才能が無ければ上位を目指すのは困難になります。
私は才能が無かったので東大に入りました(笑)

 

Q178
サイト版の現麻でも同様の問題を取り扱いました。
元ネタは、『ひと目の定石』という戦術書からです。
同じ中ぶくれ形なら、トイツがあるのでの変化がかぶっている分ソーズの方を切ることになります。

 

Q179
Q178と連動した問題。
本書では、「浮かせ打ちはシャンテン戻しをする時」と書かれていますが、正確には、「AのトイツとBのトイツの選択で、打AとしてAにくっついた場合、B以外の牌を切ることになる場合」は、アガリを目指すうえでは浮かせ打ちをした方がよくなります。
ちなみにQ178の牌姿で3巡目の場合は、打ツモのリャンメンカンチャンより、打ツモの3メンチャンの方が強いので打トイツなら打になります。
赤2枚あってポンテンもききますが、平和やイーペーコーがついて跳満以上も狙えるので、打点的メリットに関してはQ179の牌姿とそれほど差がないので、序盤なら鳴きがきいて鳴いてもまずまず高い手になる場合でも、トイツよりは中ぶくれ形を優先してシャンテン戻しとします。

 

Q180
ツモと、打ツモの比較。受けがかぶっている悪形面子候補同士なら、かぶっているところを引いた形が強い(良形)になる方を残します。
共通の受け入れに差がない(というより今回は共通の受け入れ自体がない)場合はお互いの受け入れを直接比較すれば十分です。

 

つぶやきへのコメント
ネット麻雀ではないですが、眠眠打破を服用して丸四日間打ち続けた人の話を聞いたことがあります。
欲が満たされると他の欲が抑えられると言うので、麻雀欲が満たされている時は飲まず食わず寝ずでもある程度何とかなるのかもしれません。
私も対局中はお腹減りませんし(笑)

 

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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