例題29
を切っていてリーチ宣言牌は。例題26同様、浮き牌でも面子の一部でもなく、面子候補の一部と分かります。を切っていることから考えられるのはを含む面子候補。やが本線になるので、はスジとはいえ危険牌の候補、は頭頭の形であれば当たる可能性はありますが、牌の組み合わせ的にかなり限定的と言えます。
トイツを落とせば1シャンテンになる手牌は、トイツ落としをしてそのままテンパイすればテンパイ時に出て行く牌が現物なので、受け入れが狭い1シャンテンであっても押せる領域が増えますし、通す牌が1種であれば今回のように読みによって通せると読んで押し返せるケースも増えます。
先制リーチに1シャンテンからは降りる事が基本であるからこそ、実戦ではセオリーを覆す選択がないかを意識して考えるようにしましょう。
例題30
既にを切っているのに、リーチ者の1巡前のは手出し。浮き牌であると考えると不自然ですが、今回はもも切られているので面子候補の一部であるとも考えにくい。よって考えられるのは面子の一部。が4枚見えなので、アンコや空切りが否定され、にを引いてのスライドであると分かります。スライドであると分かれば、本書に示されている通りリャンメンの待ちでは当たらず、今回は手順的にリャンメン以外の待ちでが当たるパターンも考えにくいのでは通ります。
当たり牌を一点で読めるケースはかなり限定的で、そもそも一点で読めなくても危険であることは分かるので、押し引き判断に影響するケースは限られますが、安牌が読めるケースは多いうえに実用性が高いと言えます。
安牌が読めるなら押せる領域が増えますし、手作りの段階でも安牌を抱える必要性が低くなるのでより積極的にアガリを追えるようになります。守りの技術がそのまま攻めにも使える。麻雀における技術は攻防一体です。