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ネマタの戦術本レビュー第216回「押し引きの教科書 著:福地誠 その2」

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 中盤先制カンチャンリーチの和了率、放銃率の比は、無スジ28カンチャンなら3.5:1(約45%、約12%)、無スジ456カンチャンなら3:1(約40%、約12%)というところ。子のリーチのみの和了平均点が約2500点。親リーチへの平均放銃点(一発放銃含む)が約8000点、子リーチは約5600点なので、少なくとも子の先制カンチャンリーチのみが期待値で損とは言えません。

 ただしこれは、「リーチ時点で他家全員がノーテン」「カンチャンの待ちが見た目4枚とも残っている」ことが前提の話。実戦では見た目先制でも他家が既にテンパイしていることも、テンパイしても待ちがかなり苦しい場合もあります。押し引きの基準を学ぶ段階の打ち手であれば、その辺りの状況判断が甘く押し過ぎるミスが多いことを踏まえると、子の先制カンチャンテンパイでリーチを打つのは微妙とするのが妥当と判断しました。

 また、テンパイ時点でリーチを打つのが微妙であれば、テンパイ率を下げてもよりよいテンパイを目指す方がよいということにもなります。テンパイ時点では手変わりが少なくても、テンパイ以前の段階で強い待ちが残りやすい浮き牌やドラそば残し、役牌重なりやタンヤオ、ホンイツ移行が有力になる手牌は少なくないです。よって、先制リーチのみカンチャン自体は損とは言えないけど、実際にのみ手カンチャンでリーチを打つべきケースはさほど多くないと考えます。

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 456のカンチャン待ちというだけならやはりリーチしますが、1シャンテンで面子候補を選択する場合は、良形変化が少なくても即テンパイした時にアガリやすい待ちを優先して残します。変化より先にテンパイすることの方が多いためです。これが2シャンテン以上なら先に変化することも多く、狙った待ちがテンパイまで残す可能性も低いので良形変化が多い面子候補を残します。

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