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ネマタの戦術本レビュー第215回「押し引きの教科書 著:福地誠 その1」

ネマタの戦術本レビュー第215回「押し引きの教科書 著:福地誠 その1」

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 本書の解答、解説について、意見が分かれたものを中心に取り上げます。

003

 子のメンピンリーチの平均点は約3500点ですが、親リーチに一発以外で振り込んだ場合の平均点は約7500点です(ツモの1翻がつかないので、リーチ全体の平均点より安い)。(p093に、親で9000点、子で5000点とありますが、おそらく親だけ全体の平均点を出しているものと思われます。親の得点は子の1.5倍ということからも、7500点の方が自然ですね。)

 互いにリャンメンリーチ、リーチ者以外は放銃しないとしても、アガリはロンとツモの2通り、放銃はロンの1通りですから、安全牌を切って追っかけリーチなら和了率:放銃率=2:1が見込めます。実際は先攻リーチが悪形待ちのケースや脇からの和了もあるので3:1程度(中盤で和了率50%、放銃率15%)。放銃率10%の牌を切ってリーチしても、和了率45%、放縦率23.5%となり、大体2:1になります。

 しかも、降りた場合はツモられ率が上がるのですから、少なくとも和了時の平均得点が放銃時の平均失点の半分程度見込めるなら押した方がよいことになります。メンピンだと半分には多少届きませんが、ツモられた場合の失点や、降りても完全に降りきれるとは限らない以上、少なくとも追っかけリーチが損とは言えないのではないでしょうか。

007

 子のリーチのみの平均点は約2500点、子リーチに一発以外で振り込んだ場合の平均点は約5000点。半分程度の打点があるので、やはり追っかけリーチが損とは言えません。親相手であっても、条件次第では追っかけるケースも少なからずあります。

 ただし、003、007両問とも、実戦で常に押してよいと言えるほど押し有利というわけではありません。押し引きの基礎を学ぶ段階の打ち手であれば、降り過ぎよりも押し過ぎるミスが多いということも考慮すると、基本的な基準としては、やや引き気味に設定していた方がよいのかもしれません。

本記事に関するご紹介

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福地誠 (著)
発売日:2016年12月20日
定価:本体1,200円+税
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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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