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ネマタの戦術本レビュー第229回「押し引きの教科書 著:福地誠 その15」

ネマタの戦術本レビュー第229回「押し引きの教科書 著:福地誠 その15」

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 後々降りる選択肢を残すためにダマというのはよく聞きますが、安全牌を切ってテンパイであれば案外勝負になります。悪形テンパイでもリーチしてツモって満貫の手なら降りを考慮するほどではないと判断します。

 ただ、似たような例でダマを選択すべき局面自体は、実戦でもそれなりに見かけると思います。今回はソーズが場に高いといっても、序盤の親リーチに降りている他家から通っていないソーズが切られないのは当然なので、が他家に使われていて山に残っていないという読みはできませんが、リーチがかかったのが終盤で、それまでソーズが全員からほとんど切られていないというのであれば、が既に山に残っていない可能性が高いとみてダマにした方がよいかもしれません。

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 は現物待ちとはいえ他家からの出アガリはあまり期待できなさそうです。ドラを勝負するとテンパイが警戒されるというのもありますが、リーチ者に確実に通るが、後々別の他家からテンパイが入った場合に危険牌になるは、もし降りている他家の手の内にあれば真っ先に切られそうなものですが、実際にはが切られず、別の他家からテンパイが入った場合も通りやすい現物や、リーチ者に大体通るとはいえ現物ではない牌が切られていることから、脇はを持っていないと予想されることからも言えます。

 今回は親で3翻テンパイなので、現物待ちでないとしても基本押しますが、現物待ちであることでアガリ率がどの程度上がるかについては場況によってかなり変わってくるので、押し引き判断に影響することも多いということは意識しておきたいですね。

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 実はこの問題は直前で追加されました。言われれば何てことのない選択ですが、「攻めるか降りるかの二択」と考えていると、この手の回し打ちの選択に気付きにくくなるかもしれません。押すのは損だけど、ベタ降りするよりはアガリ目を残しておく、逆にベタ降りは損だけど、突っ張るくらいなら一旦回すといった選択が有効になることは実戦では結構あります。

 押し引きの基礎が身に付いたら、押し有利→危険牌を押す 引き有利→ベタ降り と決める前に、回し打ちの余地はないかを意識してみることをお勧めします。

本記事に関するご紹介

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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