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ネマタの戦術本レビュー第353回「麻雀 定石「何切る」301選  著:G・ウザク・福地誠 その26」

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 Q226~228

 テンパイに取るとシャボ待ちになる場合は、テンパイを外してトイツを落とすと、もう片方のトイツが雀頭に固定されてしまうのでそちらの手変わりを失います。そのためカンチャン待ちの場合と比べて、テンパイに取ったまま手変わりを待つケースも増えます。

 Q226はテンパイを外した方が手変わりの質がはっきりよくなるのでシャボでもテンパイ外しとしますが、Q227は一目見た時は微妙でした。ダマならツモアガリもありますが、のみ手をツモアガるよりは、を残して引きでリーチを打てる方が打点を考慮するとずっといいからです。
 しかし、テンパイ外しで打とすると、ツモでテンパイを外した場合に789三色への手変わりが無くなります。かといって打や打ならマンズイーペーコーの変化を失うので、結局テンパイ取りダマが無難とみました。
 Q228はソーズが4連形に加えて高め一通まである非常に強い浮き牌、悪形のみ手リーチ自体は、手変わりの少ないダマに比べればむしろ有利であることが多いですが、大抵は手変わり込みでよりよい選択があることが多いものです。

 プロになる難易度自体天地の差ですね。ただ、そのあたりは業界の内部事情を知っている人にとっての理屈です。メディアを通じてしか知らない層は棋士やプロ雀士が何人くらいいるのか知るよしもないので、実際のところは、スポンサーが中々つかないので知名度自体が低いのが最も大きな要因と言えそうです。

 Q229〜231

 再び手変わりを待つかどうか問題。ここでも強い浮き牌2組がテンパイから手変わりを待つ目安というのがお分かりいただけると思います。

麻雀の荒プロが著書の中で、将棋の故芹沢プロに、我々は素人に大駒を落としてもまず負けないのだから、麻雀も素人相手に20000点くらいハンデをつけて勝てなければプロとは呼べないと言われたと書いていたのを思い出しました。ゲームの性質上、流石にそれは酷というものですね。

 Q232〜234

 Q232はソーズをカンチャンに固定してもタンヤオ+赤+高め345三色なので受けを残すメリットが薄い。が赤でなければ打の雀頭固定でしょうか。打とするとが雀頭になりツモでもシャンテンが進まないので、リャンメン固定が有利になりにくい形です。

 Q233は打で1シャンテンにとってもピンズ変化は同じように見ることができます。打ツモでも高め345三色まであるなら、カンテンパイ逃しに比べても悪くないというのがシャンテン戻しの理由で、三色が無いなら打がよいかもしれません。
 Q234は打でリャンメン固定とするとツモで損します。並びトイツからシュンツ+リャンメンができる受けを見落とさないように注意しましょう。

 ちなみに5000点落ちで東風戦をすると、4人とも実力が同じならシミュレートの結果はトップ率約13%、ラス率約40%、平均順位約2.95となりました。トップクラスの打ち手であっても、長期の成績で平均順位2位を切るのは相手が相当初心者でなければ無理があるので、麻雀にハンデ戦が導入されない理由がよく分かります。むしろどんな相手でも同じ条件で戦ってちゃんと楽しめるのが麻雀の魅力だと考えましょう。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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