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ネマタの戦術本レビュー第563回「麻雀AI戦術 著:水上直紀  その3」

ネマタの戦術本レビュー第563回「麻雀AI戦術 著:水上直紀 その3」

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Q5

 ダマにしても放銃率は0.8%しか変わらないとありますが、どの程度の危険牌を引いたら降りる想定なのかが気になります。放銃率10%程度の無スジを引いたら降りるつもりであるなら、少なくとも放銃率は10%を切るはずです。

 とはいえ、『統計学のマージャン戦術』より、8巡目に子の先制リーチに安牌を切ってリーチのみリャンメンで追いかけた場合、局収支は200点、放銃率10%の危険牌を切るとしても−400点とベタオリ(−1100点)に明確に勝るので結論は変わらないでしょう。当たり牌だけを一点で止められるわけでもないので、「危険牌を引いた時のためにダマ」は得策とは言えなさそうです。降りていても失点するが、アガってしまえば失点することがないことの影響の大きさがよく分かります。

Q6

 この問題も、打とした場合にどの程度の危険牌を引いたら降りる想定なのかが気になりますが、現状現物はのみなので当分押すものと思われます。

 単騎のアガリ率が17.7%とありますが、今回はを自分で切っていてフリテンです。残り2枚のフリテンにしては高い(『現代麻雀最新セオリー』によると、先制でもアガリ牌2枚のフリテンは11巡目でアガリ率10%程度)ことから、フリテンではないとして判断されているものと思われます。

 「危険牌を切って良形テンパイに受けた方が結果的に失点を抑えることができる」というのは分かりやすいセオリーですし、一旦を切ったところで降りにくいことから迷わずを選べた方も多いと思いますが、順位差は0.02と意外と差がありません。満貫以上差がついたラス目なので1000点和了の効果が薄く、横移動なら1000点和了より順位的によい結果になることも結構あるためと思われます。今回はおそらく巡目が結構深くなってから2枚目のを鳴いたものと思われるのでやむを得なかったと思いますが、もし早い段階でが出た場合は、

や、

のような高打点テンパイを狙ってをスルーする手もあったように思われます。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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