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ネマタの戦術本レビュー第594回「麻雀AI戦術 著:水上直紀  その34」

ネマタの戦術本レビュー第594回「麻雀AI戦術 著:水上直紀 その34」

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Q73

 ドラ3で仕掛けもきく完全1シャンテンともなれば、親リーチに無スジを引いたとしても押しが悪くないところ。無スジを引く前にテンパイするようならなおのこと有利なのですから、通りやすいを切って1シャンテンに取れるのであれば安牌を減らしてでも鳴くべきです。

 押し寄りの条件が揃っているので、順位差も0.1と結構な差がつきました。これなら迷わないですが、問題は、「無スジを引く前にテンパイすれば押し有利だが、無スジを引くようなら降り有利だが安牌が少なく降りづらくなる」ケース。こういったケースでどの辺りに鳴きとスルーの分岐点があるのかが気になります。

Q74

 鳴いて2翻でもリャンメンテンパイなら、親リーチに無スジを引いても当分は押すところ。スルーしてメンゼンでテンパイする可能性も一応あるとはいえ、元々押せる手なら親のアガリを阻止するうえでもテンパイに取った方が有利です。

 これも、「鳴いてテンパイに取っても悪くないが、その後無スジを勝負するかどうかは微妙な一方、メンゼンでもテンパイしやすくそうなれば明確に押し有利といえる」ケースでどの辺りに分岐点があるのかが気になるところです。

Q75

 Q73で、「無スジを引く前にテンパイすれば押し有利だが、無スジを引くようなら降り有利だが安牌が少なく降りづらくなる」場合にどうすべきかが気になると書きましたが、この問題はまさにそのケースに該当するといえます。AIの判断は微差でチー有利。スルーしても安牌が少なく降りづらいからとありますが、元々降りやすい手ならここでチーしても降りやすいので判断を変えるほどではなさそうです。リーチの現物をポンといった安牌を大きく減らす鳴きならスルーというところでしょうか。

 チーして4巡後の局面がQ51ですがこちらはテンパイでも降り有利。Q75の段階では手詰まりを恐れてスルー、Q51は折角うまく捌いてテンパイしたのだから押しと判断してしまう人もいるかもしれません。どこまで行っても、「今ここでの判断」。過去や未来の結果に必要以上にとらわれないことも、AIの強みといえそうです。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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