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ネマタの戦術本レビュー第571回「麻雀AI戦術 著:水上直紀  その11」

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Q22

 リーチアガリに比べて役牌を鳴いた場合は安手になるので、「役牌以外が雀頭だとしても手変わり待ちがそれほど悪くない」程度の手でなければ基本は即リーチがよいでしょう。

 しかし、和了率だけみればダマの方が高いというのは意外でした。ポンの単騎待ちでもカンチャンリーチよりは出アガリが期待しやすく、手変わりも残るためでしょうか。リーチのメリットは打点上昇だけでなく、他家の和了率を落とすことにあるということを再確認させられます。

 ツモの一通変化もみて打のテンパイ外しも考えられます。手変わりそのものは多くないので8巡目なら即リーチに分がありそうですが、5巡目くらいならテンパイを外してそうです。

Q23

 打が推奨されていますが、ツモもあるのでテンパイを外すなら打としそうです。しかし打ツモも即リーチが悪くないことと、将来の放銃率を考慮すると優劣微妙でしょうか。

 場況が無ければツモで良形変化+打点が2翻以上上昇とは浮き牌として非常に強いのでテンパイ外し一択でしょう。むしろ着目すべきなのは今回の条件で即リーチとテンパイ外しが僅差にまでなっていることです。

 4巡目のカンリーチが47%はさほど高い部類ではないですが、テンパイ外しに比べて横移動率が大幅に下がっています。アガられた場合に高打点になりやすい西家のホンイツを阻止しやすいことが即リーチの大きなメリットと言えそうです。

 結論こそテンパイ外し有利となりましたが、むしろ今回の結果から場に安い色で待つことの重要性を再認識させられました。実戦でも大いに参考にできそうです。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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