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ネマタの戦術本レビュー第675回「日本一麻雀が強いサラリーマンの必勝法 著:かにマジン  その9」

ネマタの戦術本レビュー第675回「日本一麻雀が強いサラリーマンの必勝法 著:かにマジン その9」

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第2章 9

 受け入れ7種23枚の1シャンテン、テンパイ時に必ずリャンメン以上の待ちが残るとなると、アガリ率はカンチャンテンパイに匹敵します。
 一方、ここから更に受け入れが増えても、リャンメンテンパイほどアガリやすくならないことは明白です。よって牌図1のように多少受けを狭めても十分手広くテンパイ時の待ちが悪くならない場合は、高打点になる受け入れを優先すべきです。
 通常の3〜7浮き牌であれば悪形ターツより先に切ることが多かったですが、のように、リャンメン以上になる受けが4種もあるとなれば基本的に悪形ターツより優先して残します。よって牌図2はペンチャン落とし。仮にツモでペンテンパイを逃したとしても、リャンメン以上でテンパイする受け入れがと実に10種32枚もあるくっつき1シャンテンになります。

第2章 10

 牌図1は9の牌図2から打としてをツモった形。ここからペンチャンを落としてもリャンメン以上でテンパイする受け入れは4種14枚。これならペンで即リーチを打つ方がアガリやすいです。アガリに近い段階ほど手変わりが減るので、手変わりを待つならよりアガリに遠い段階で目指した方がよいことが分かる一例です。
 もちろん、牌図2のように手変わりの価値が極めて高いとなれば、手変わり牌がそれほど多くないとしても手変わり待ち有利になります。今回はがダブドラですが、高め一通まであるので通常の赤ドラであってもテンパイ外しが有力とみます。
 今回はたまたまペンチャンが残ってテンパイを外すケースでしたが、極めて価値の高い浮き牌があるなら、テンパイ以前の段階でその浮き牌をメンツにすることを前提として4メンツ1雀頭を組むようにすることをお勧めします。テンパイ崩しに高いハードルが課せられるということは、テンパイ自体が強い形というだけでなく、より強い形を作るためにはテンパイ以前の段階の手作りが重要ということでもあります。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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