- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 テーマ 3
特に条件が指定されていなければ東1局想定というのはあらゆる麻雀本に共通しています。確かに半荘戦であれば、東1局とさほど判断を変えずに打ってよいケースが多く、東1局時点での判断をベースにした方が手作りや押し引きの判断基準も作りやすいです。
しかし、点数状況によって基本的な判断が覆されるような、順位の影響が大きい局面の選択ほど結果に影響を与えやすいというのも事実です。麻雀戦術を体系的にまとめようとするとどうしても平場の内容が大半を占めてしまうので、オーラスやラス前の打ち方に特化した戦術書があってもよいように思います。
問題3は打。4連形含みのくっつき1シャンテンのうえ、クイタンで仕掛けることもできるとなれば、アガリ率はペンチャンリーチよりむしろ高いまであるかもしれません。打点面ではテンパイ外しがはっきり勝り、トップ目とはいえ加点にメリットが無いわけではない以上打有利と判断します。
第1章 テーマ 4
問題1は前提知識がなければリャンメンに受ける人が多いかもしれません。実際、一昔前はリャンメンに受けた方がよいとしていた戦術論もありました。ただし、他家に使われにくく出やすいことが前提なので、字牌待ちであってもドラとなるとアガリやすいとは言えません。
字牌でも生牌のドラとなると、出アガリしやすさは無スジ456と大差ありません。よって問題2はシャンポンに受けてもアガリ率は無スジ中張牌同士のシャンポンと同等。リャンメンに受けてもリーチで40符3翻あるのでリャンメンに受けます。
問題3は残り1枚。ドラ字牌の出やすさを無スジ456相当として、『勝つための現代麻雀技術論』講座4の内容を元に計算すると、アガリ率の比は大体リャンメン:シャンポン=45:40というところです。これならツモなら跳満まで届く打点的メリットからシャンポンリーチに分があるとみます。
場況を見抜く!超実戦立体何切る
本書は平澤元気プロによる立体何切る問題集です。麻雀の「何切る問題」には大きく分けて2種類あり、自分の手牌だけの情報で受け入れ枚数が最も多くなるような牌を選ぶ「平面何切る」と麻雀の実戦さながら、相手3人の捨て牌やポン・チーの情報などを全て加味した上で何を切るかを選択する「立体何切る」があります。
麻雀界ではここ1、2年で「平面何切る」の良書が数多く出版されたこともあり、平面何切るにおいてはかなりレベルの高い知識が共有されています。
ではその中で差をつけるものは何でしょうか?その答えの一つが「立体何切る」です。
立体何切るでは、平面何切るの知識に加えて、河、点数状況、今が何局目であるか、といった多くのファクターを考え合わせた上での最善手を導き出す必要があります。
本書は現代麻雀の立体何切る問題集として先陣を切るものであり、本書の内容をマスターすることで一群から抜け出す雀力を身につけられるはずです。
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