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ネマタの戦術本レビュー第743回「現代麻雀の神ワザ 著:鳳南研究所 その22」

ネマタの戦術本レビュー第743回「現代麻雀の神ワザ 著:鳳南研究所 その22」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!
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第2章 分析18

 「打点を作ると和了率は上がる」は流石に誇張表現に近く、「打点を作っても案外和了率は下がらない」というのが正確でしょう。ただ、分析5でも取り上げられているように、データによる麻雀研究が進んでから一時期は、打点よりアガリ率重視の風潮が強かったのもあり、そのあたりから麻雀を学ばれた方にとっては、「和了率は上がる」くらいの意識で手作りを進めた方がよいかもしれません。

 ここでは他家の攻撃に押し返しやすくなることを和了率が上がる論拠とされていますが、鳴き手の場合は分析16のように、打点を作ると相手が押し返しづらく、他家のアガリ率が下がれば結果的に自分がアガれるケースが増えるというのも理由として挙げられます。巡目が深い時はどうしてもスピード優先になりがちですが、テンパイ料なら安手アガリと同程度に加点できるのもあり、容易に高打点への変化が期待できる手に関しては、巡目が深くても案外手変わりを狙えることが多いものです。

 143ページに至っては先行リーチが入っているので、なおのこと目先のテンパイを優先しがちになりますが、これがまだ誰もテンパイしてなさそうなら、多くの打ち手が打を選ぶと思います。そう考えると優劣が微妙なものは別として、手牌だけならはっきり優劣に差がつくケースに関しては、案外手牌以外の要素が打牌判断に影響することは少ないのかもしれませんね。「状況が変わっても、必ずしも切る牌が変わるとは限らない。」このことも肝に銘じておきたいものです。

 

現代麻雀の神ワザ

本書は日本最大のネット麻雀サイト「天鳳」における鳳南(鳳凰卓の東南戦)で、麻雀強者の牌譜を見続けてきた「鳳南研究所」による書き下ろしの麻雀戦術書です。

「強者の共通点はびっくりするほど少ない」と筆者は言います。

本書では天鳳位を始めとする強者たちの打ち筋の共通点を見出すとともに、それぞれの独自のバランス感覚(他人にはマネできない本人だけの「勝ちの型」)を明らかにすることを目指すものです。

数え切れないほどの牌譜を見てきたからこそ分かる、異彩を放つ一打とその背景にある麻雀理論。

本書で「現代麻雀の神ワザ」を体感していただき、みなさんの「麻雀の型」をさらにレベルアップさせる一助にしてください。

 
鳳南研究所
単行本:1,663円
Kindle Unlimited
 
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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