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ネマタの戦術本レビュー第878回「『ウザク式麻雀学習 牌効率』著:G・ウザク その22」

ネマタの戦術本レビュー第878回「『ウザク式麻雀学習 牌効率』著:G・ウザク その22」

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ネマタの戦術本レビューとは
    • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
    • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
    • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

第7章 鳴き効率

テーマ80

 チー2倍速、ポン4倍速は、「他家がこちらの必要牌を持っておらず、その牌を引いたらツモ切る」ことを前提にしています。こちらの必要牌は相手にとっても必要牌であることが多いので、実際はここまでメンツが完成しやすくなるわけではありません。

 もちろん「何が出たら鳴くか」を把握しておくこと、鳴きやすい形を残すこと、鳴いた後でアガリやすいことは非常に重要です。メンゼン手でもアガリやすい形を残そうとすると、鳴き前提で進める場合でも打牌選択が変わらないことが多いので、メンゼンか鳴きかを意識する必要性が薄いということです。

 そのうえで判断が変わるケースを挙げるとすれば、例題Bのように鳴いた場合に片アガリの形が残りにくいようにする場合。打として残る形がエントツ形なので、メンゼン前提で進めるとしてもロスが少ないのがポイントです。

テーマ81

 亜リャンメンが弱いのは4連形や中ぶくれと比較した場合で、メンゼンの場合も通常浮き牌より残します。鳴き手の場合は仕掛けてもリャンメンを作れるのでなおのこと価値が高くなります。亜リャンメン以外もメンゼン手でも元々他の牌より残されやすい形ばかりなので、鳴き手であることをそれほど意識しなくても正着を選べると思います。繰り返しになりますが、重要なのは打牌選択というより、鳴いて手を進める選択に気付き、実際に鳴いて手を進めることが出来ることにあります。

テーマ82

 鳴き手ならなおのことカンチャンよりシャンポンを残しますが、リャンメンとの比較ならそれでもリャンメンを残します。トイツが強いといっても過大評価にならないよう注意が必要です。

 トイツの鳴きやすさについても、テンパイ時のアガリやすさに比べれば優先順位は低く、例題Aも基本は打とします。1シャンテンピーク理論とも言いますが、本当のピークはやはりテンパイにあります。

テーマ83

 鳴き手なら3トイツでも基本的にカンチャンより優先します。トイツは2枚×4倍速、カンチャンは4枚×2倍速でともに8枚ですが、カンチャンは上家以外に切られる度に待ちが薄くなるためです。

 トイツ固定同士の比較は、カンチャントイツをトイツ+フォロー牌とみなせば分かりやすい。456牌はタンヤオ確定のリャンメンを2種作りますが、37牌は1種しか作らないのでより残しとなります。

テーマ84

 例題Aは鳴いても満貫は強いというより、元々アガリやすいくっつき1シャンテンなら、跳満以上を狙うに越したことはないという方がドラを残す理由としてふさわしいかもしれません。

 2メンツ形の1シャンテンなら、鳴いて3900良形テンパイは大体とるところですが、今回のように4連形込みのくっつき1シャンテンなら、鳴いて3900テンパイよりはスルーしてメンゼンで高打点を狙う方がよいでしょう。鳴いて満貫未満のテンパイに取らないなら実質的な受け入れ枚数も大差ないので、より高打点を狙ってドラを残すに越したことはないという判断です。

 人は利得局面で安定志向を取りがちですが、今回のようなチャンス手こそ満貫以上の高打点受けを優先したいところ。それこそが、期待値を重視する考え方です。

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「喰い替え」そのものはルールとして認められていないとすると、形のうえでは同じだが、他家から見て判別できないので認められている鳴きのことも喰い替えと呼ぶのは少し奇妙かもしれません。とはいえ他にふさわしい名前も思いつかないので、便宜上「喰い替え」と呼ぶことにしています。

 例題以外の形では、444566からは6を切らず5を切ってテンパイに取れば赤5を鳴くことができるというのもあります。鳴いてテンパイに取る場合は、喰い替えも含めその後の変化も意識しておくようにしましょう。

 

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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