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ネマタの戦術本レビュー第884回「『知るだけで強くなる麻雀の2択』著:梶本琢程, みーにん その6」

ネマタの戦術本レビュー第884回「『知るだけで強くなる麻雀の2択』著:梶本琢程, みーにん その6」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

第3章

Q4

 一昔前はリャンメン有利とされることも多かった問題ですが、アガリ率でも字牌含みのシャンポン有利という結果になりました。ただし、4枚ともアガリ牌が残っていることを前提にしているので、実戦的には互角程度というところでしょうか。もちろん打点差があるのでそれでも判断は変わりません。

 字牌待ちがアガリやすいのは他家から出やすいため。実戦では他家から出やすいと言えない局面も多いことが、以前はリャンメン有利とされることも多かった理由であると言えそうです。今回は打点差もあり局収支で明確に差がつきましたが、ドラが多くリャンメンに受けても高打点となるとリャンメンを選ぶことも増えそうです。

 ただし、「今回は字牌が出にくい」という判断がどの程度あてにできるかにも注意する必要があるでしょう。ホンイツや役牌後付け狙いの他家がいる場合は字牌が出にくいと判断しがちですが、「手が進んだ時に浮いている字牌が出てくる」「トイツで持っている字牌が降り打ちで出てくる」ケースもあります。このあたりは読みの精度を高めたうえで局面に応じて判断したいところです。

Q5

 今回の判断もよく取り上げられますが、「カンチャン三色の方が少しだけ有利」と思っていた人も結構いるのではないでしょうか。実際には700点も差がついています。テンパイ時の待ち選択でさえここまで差がつくのですから、アガリ率に差がつきにくいテンパイ以前の段階であれば、カンチャン、ペンチャン残りになっても三色がつく受け入れは意識的に残しましょう。

 ドラ1になるとほぼ互角。まだ100点差とはいえこれならリャンメンに受けることが実戦的には多そうです。「カンチャンの待ちが薄くなればなるほどリャンメン有利に傾く」「本書を読んで真剣に勉強しようとする人ほど、負けている局面より勝っている局面を多く経験する」「負けている局面であっても、トップと大差、3着の僅差のラス目などリャンメンを選ぶケースも考えられる」といった理由が挙げられます。

Q6

 最終的にフリテンが残った場合でさえフリテンリャンメン有利となれば、テンパイ以前の段階ではなおのことフリテン(の可能性が残る)リャンメンを残す方がよいことになります。今回の手牌のはカン待ちに受ける選択肢だけでなく、ツモでフリテン解消、ツモのタンヤオ変化もあるので不要牌ではないですが、安牌と入れ替えることも多そうです。

 体感と実測値には何かとズレが生じるからこそ、誰しもデータを参照すべきですが、データの結果をそのまま適用できないケースも確実に存在します。今回のケースであれば、が更に場が多く見えているとなればカンに受ける場合もあるでしょう。こういったケースほど強く印象に残る。それこそが、体感と実測値のズレの正体ではないでしょうか。

 だからこそ、判断はあくまでデータを基準に置く、ただし実戦でそのまま基準を適用できないこともあるからこそ、場の情報を正しく認知することを怠らないようにするべきであると考えます。

知るだけで強くなる麻雀の2択

(担当編集より)この本では、麻雀を打っていて迷いがでやすい2択の場面を扱ってます。

なぜこの本を作ろうと考えたか、それを最初に説明させてください。実は私は、雑誌近代麻雀で多くの麻雀プロにコラムを書いていただいているのですが、その中でとても勉強熱心なプロが『ション牌の字牌とワンチャンスだったらどっちが当たりにくいのか、スジと1枚切れの字牌だったら? というデータをきちんと知りたい』と書いていたのです。

いざ本を作り出すと、梶本氏による過去になかった2択やみーにん氏による新しいデータをたくさん入れることができました。ぜひとも麻雀の基本をマスターし、かつそれを応用してデータと違う選択もできるようになっていただければと思います。

著:梶本 琢程(@takutei)みーにん(@TracesofaDream
単行本:1,620円

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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