麻雀ウォッチ

日本最大級の麻雀専門ニュースサイト!プロ雀士やイベントの情報をはじめ動画やマンガ・アニメ、アーケードゲーム情報まで麻雀関連の事柄全てを網羅します

CABOクィーンカップ
ネマタの戦術本レビュー第892回「『知るだけで強くなる麻雀の2択』著:梶本琢程, みーにん その14」

ネマタの戦術本レビュー第892回「『知るだけで強くなる麻雀の2択』著:梶本琢程, みーにん その14」

CABO求人麻雀BarWatch
ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

第5章

Q5

 前回に引き続きのみ手リャンメンテンパイですが、リーチの場合は一発、ツモ、裏ドラ次第で更に打点が上がります。リーチ棒出費もありますが同程度の鳴き手よりは若干押し寄りになります。

Q6

 字牌単騎なら良形テンパイ相当、打点もチートイツならそれなりにあるのでQ5よりも押し有利になります。

 これがどちらも無スジの中張牌であればどうでしょうか。無スジ数牌単騎はカンチャン待ちよりアガリにくいですが、打点はリーチドラ1より上。Q2の内容を踏まえると追っかけてもベタオリに劣るまではなさそうです。

 しかし、安牌のトイツを落としても危険牌が重なれば再度チートイツでテンパイするので引いてもアガリ率0にはなりません。また、アガリやすい待ちを残しつつ手を進めるのが基本であるチートイツで中張牌の浮き牌が2つ残っているということは、リーチに危険牌を止めつつたまたまテンパイしたというケースが大半。メンツ手なら悪形待ちでも、多少はアガリやすそうな受けを優先して手を進めそうなものですから、アガリ牌が残り3枚といっても、1枚切れカンチャン以上にアガリにくいことが多そうです。このことを踏まえるとどちらかと言えば引いた方が無難とみます。

Q7

 親リーチに振り込んだ時の平均打点は7500点程度ですが、今回は振り込んだ場合は12000点。なおかつテンパイ濃厚となれば、良形かつ高打点でなければ押すのは厳しいです。

 今回は結構な差で押し有利になりましたが、「3フーロしている他家の待ちがリーチの場合と同じ」という前提での結果であることにも注意が必要です。実際は3フーロともなれば結構待ちが絞れるので、「全く通る根拠のない牌」の放銃率は実際にはもっと高いとみてよいでしょう。の放銃率を15%相当とすると優劣はかなり微妙になります。

 仕掛けに対する押し引きとなると読みの技術も重要になります。鳴き手に対する読みについては、昨今発売された戦術書では『論理的思考で勝つ麻雀』がお勧めなのでそちらも御参照下さい。

Q8

 ここまでは押しとベタオリの2択を見て来ましたが、実際は引いてもベタオリとは限らず、よりよい条件で押せるようになる場合があります。テンパイから引く場合は大抵回し打ちが可能なので、ベタオリとの比較で押すかどうか微妙であれば、実戦的には引いた方がよいことが多いでしょう。

 雀頭のを崩すより、カンチャンを外してくっつき1シャンテンにした方が追いかけリーチを打ちやすいですが、仮にリャンメンでテンパイしたところで、切りで追いかけるのが厳しいと判断できるのであれば打が有力になります。的確な選択がとれるように、すぐに降りるつもりがない手であってもどこが通っているのかは予め確認しておくようにしておきましょう。

知るだけで強くなる麻雀の2択

(担当編集より)この本では、麻雀を打っていて迷いがでやすい2択の場面を扱ってます。

なぜこの本を作ろうと考えたか、それを最初に説明させてください。実は私は、雑誌近代麻雀で多くの麻雀プロにコラムを書いていただいているのですが、その中でとても勉強熱心なプロが『ション牌の字牌とワンチャンスだったらどっちが当たりにくいのか、スジと1枚切れの字牌だったら? というデータをきちんと知りたい』と書いていたのです。

いざ本を作り出すと、梶本氏による過去になかった2択やみーにん氏による新しいデータをたくさん入れることができました。ぜひとも麻雀の基本をマスターし、かつそれを応用してデータと違う選択もできるようになっていただければと思います。

著:梶本 琢程(@takutei)みーにん(@TracesofaDream
単行本:1,620円

購入はこちら

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

新着記事

Return Top