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ネマタの戦術本レビュー第954回「『麻雀の失敗学』編 その2 著:朝倉康心」編

ネマタの戦術本レビュー第954回「『麻雀の失敗学』編 その2 著:朝倉康心」編

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

失敗学3 リーチ棒出費の1000点が順位に影響しやすい局面は、リーチ和了によって得られる、(ダマ和了と比較しての)1000点以上の加点はなおのこと順位に影響しやすいので、加点メリットが大きいケースはオーラス、ラス前で多少リスクがあってもリーチを選びます。

問題は今回のように、仮に東1局だとしてもダマ続行がさほど劣らないケース。点差が8000点(子の満貫)、4000点(一人ノーテンで縮まる点差)、1000点未満(リーチ棒出費以下)前後のラインは逆転、被逆転率が大きく変わってくるので特に意識しておきたいところです。

個人的な見解になりますが、「リーチは現代麻雀において最強の役」という認識があるにも関わらず結果が出ていない打ち手は、「そもそもリーチのリターンがかなり薄い」ケースでもリーチを打ってしまうミスが案外多いのではないでしょうか。今回のようにリターンがそれなりに大きいケースでもミスになることもあります。基本はリーチだからこそ、実戦ではいつ例外を選択すべきかに集中します。

失敗学4 「ずっとダマにする」選択に比べれば、「1巡だけダマ」がさほど損にならないのは確かですが、一打で1000点近い損があるとなれば、やはり即リーチ有利と判断すべきでしょう。実戦で極めて頻出する局面なので、「何となくツモ切りリーチ」する癖があると長い目で見れば結構な損になります。

ただし、「1巡だけ待ってツモ切りリーチ」が有力な局面が無いわけではありません。(今回の局面が問題にされたのは、牌譜サンプルの少なさからツモ切りリーチの是非を問うより適切な局面が見つからなかったためと推測します。)

 東1局南家4巡目 ドラ は場に1枚も見えていません。打ち手の方は平和がつく手変わりを重視してダマを選択されましたが、単騎と亜リャンメン待ちはアガリ率のうえで大差無く、1翻アップとはいえリーチツモ平和ドラは8000ではなく5200止まり。個人的には即リーチしそうだと思ったのですが、改めて見ると、「1巡だけ待ってツモ切りリーチ」も有力そうです。仮にダマにした直後に他家からが出ても、そこからツモ切りリーチとすれば、他家視点からすれば待ちとしてかなり想定しづらい。1枚切れ字牌単騎の中でも相当アガリやすくなると予想されます。本書のケースはリーチするとしても、何らかの理由でダマが有力と判断した場合は、次巡以降リーチに転じる選択肢も頭に入れておきたいところです。

朝倉康心の『麻雀の失敗学』

失敗こそ進歩のチャンス!
麻雀プロの戦術本で、自分のドヤ牌譜、アガった名牌譜に焦点を当て語ったものは過去に数多くありますが、自分の「失敗譜」だけに目を向けそれについてひたすら語った戦術本はありません。なぜでしょうか?それは失敗は恥ずかしく、またそれを明かすことは自分が弱いと思われかねないからです。

しかし日本で唯一「天鳳位」を2回獲得、Mリーグ2018でトッププロ相手に178.8ポイントの好成績を残した朝倉康心なら、その心配はありません。著者自身のツイッターも、失敗譜の反省にまみれてます。そんなことから生まれた本書ではMリーグの実戦の失敗から新たな『常勝理論』が語られてます。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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