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ネマタの戦術本レビュー第988回「『鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム』編 その9 著:お知らせ」

ネマタの戦術本レビュー第988回「『鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム』編 その9 著:お知らせ」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

PART3 ベタオリ判断

7 対2件リーチ

2件リーチに対してはテンパイからでも押せないケースが増えます。(具体的な押し引き基準は『統計学のマージャン戦術』参照。)1シャンテンから押せるケースはなおのこと少ないです。

図の牌姿はタンピンドラ3の1シャンテン。浮いているのは生牌の。テンパイさえすれば十分勝負になりますが、1件リーチと異なりテンパイしたところで自分がアガれる可能性は低く、降りていれば横移動で失点を回避できることも多い。押し牌セットについても、1件リーチの場合より厳しめに見積もり、初手で切る牌がほぼ現物クラスの安牌というわけでもなければ、生牌も切らずにベタオリがよいでしょう。

8 中盤の手組

p90の手牌は後手で押し返ししづらいというのもありますが、1シャンテンなら先制テンパイに取れることが多く、先制テンパイに取れさえすれば安牌は不要なのでテンパイ率を上げるに越したことはないというのもあります。手牌Aは2シャンテン。中盤なら後手を引くことが多く、かといって後手からでも押し返すことが少なくない価値の高い手牌であるからこそ、多少受けを狭めてでも安牌を残すという選択が有力になります。

手牌Bはメンツ候補不足の手牌。これも序盤なら安牌を持たずに進めることが多いですが、この巡目なら安牌残しを視野に入れます。こちらは押し返す可能性を上げるというだけでなく、手詰まりを防ぐという意味合いもあります。

手牌Cはメンツ候補が足りていて、どのようにフォロー牌を切って安牌を残してもロスが大きい形。このような手牌は基本浮き牌を安牌として持たずに手を進めますが、手詰まりのリスクを避けたい場合、待ちが薄くなってロスが小さい場合は安牌残しも視野に入れます。

手牌Dのように安牌を残しても受け入れが狭まらず、手変わり牌との比較であれば、「後手で押し返さない手牌から押し返せる手牌に変えるような強い手変わり牌は残す、そうでないなら安牌を残す。」が一つの基準です。手牌Dは元々押し返しやすいので安牌残し。p94は押し返せない手牌を押し返せる手牌にできるので残しとなります。

これまでの戦術書で、「安牌を持たずに手広く構える」ことが推奨されていた場合、取り上げられる牌姿は完全1シャンテンのように先手を取りやすいものか、序盤でメンツ候補不足のように安牌を残すメリットが手広く構えるメリットに比べて小さいものがほとんどでした。安牌を持つかどうかも、あくまで手牌と局面次第であり、手牌に応じたシステム化と、局面に応じて判断を変える対応力が重要であることを改めて知らされます。

鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム

「麻雀は考えるのが大事とよく言われます。では実戦でどうすればより良い思考ができるでしょうか。答えは単純で、『考えられた結果を手が勝手に出力する』ようにすること
です」(まえがきより)

麻雀とは人間の処理能力を超えた情報量を与えられ、限られた時間でそこから最適解に近いものをいかに導き出すか、というゲームであると言えます。
その際に役に立つのが「システム」です。状況をある程度パターン化し、抽象化することで個々の事象に対して、最善の選択をする可能性を上げることができます。

本書があなたに提供するのは最高レベルのシステムです。驚異的な打荘数で知られる「鬼打ち天鳳位」ことお知らせ氏が生み出し、磨き上げられた55のシステムとその詳細な解説が本書に書かれています。 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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