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ネマタの戦術本レビュー第1117回「『令和の麻雀最新理論』編 その9 著:土井泰昭」

ネマタの戦術本レビュー第1117回「『令和の麻雀最新理論』編 その9 著:土井泰昭」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

第2章 流行手筋の検証

令和麻雀の流行手筋⑥

6ブロックよりも、フォロー牌を残して5ブロックに受ける理由は、その方が早い段階でテンパイしやすいというのが一つ。もう一つは本書にある通り、安牌等の浮き牌と振り返られるということです。具体例としてはこちらに取り上げさせていただきました。

本書ではリーチのみになりやすい場合は6ブロックを推奨していますが、ドラが無いからと6ブロックに受けるとリンク先に見られるような、「5ブロック側にだけ残る手変わり」を見落とす可能性もありますし、そもそも良形の時点でリーチのみは避けるべきテンパイではありません。6ブロック維持はそうすることで高打点受けが残るというのでもなければ、平和のみをダマにするのが明確に優勢な局面限定の選択と考えてよいでしょう。

6ブロック時の安牌字牌と1ブロックの比較については安牌をどの程度優先するか次第。例えば安牌を残すつもりで落とすブロック自身もそもそも安牌になりやすいのであれば、受けを狭めてまで安牌を残す必要性は薄いです。本書にある通り、このあたりはあくまで場況を見て判断します。

令和麻雀の流行手筋⑦

裏ドラが2枚乗って跳満になるケースもあるので、子の平和ドラ1リーチは本書の計算より高く6000点程度にまで上がります。これは何らかの理由でダマにしたとしてアガリ牌が出たとしても、見逃して次巡リーチをかけた方が有利になるレベルです。

平和ドラ2についてもやはりリーチ。本書は親の場合はダマも有りとありますが、親も子も打点アップの効率は変わらないのですから、局収支ベースで判断を変える必要はありません。もちろんオーラストップと5600点差なら、「親は5800だからダマだが子は3900止まりなのでリーチ」という判断になるので、順位の影響が大きい局面ほど、より高い手はダマにされる傾向があります。従来から「親の5800はダマも有り」という考え方を見受けることがありましたが、麻雀理論はまず局収支ベースで判断する平場を前提にするのに対して、実戦感覚は様々な局面を踏まえたうえでのものになるので、「ダマも有り」という判断になるのではないかと考えます。理論を押さえる時はまず前提を確認しましょう。

令和麻雀の流行手筋⑧

⑦でも取り上げた通り、ツモ裏2や一発ツモ裏といったケースもあるので実際の打点は更に高くなります。裏を返せば、厳密に定量化しようとせず、「都合がいいケース」を意識的に無視して考えてきたことが、従来リーチが過小評価されてきた理由とも言えるでしょう。

逆に言えば、「ほとんどのケースでリーチ有利」であることを当然のように受け入れてきた方は、「都合のいいケース」を含めたうえでの判断であることを意識しておきましょう。リーチとダマの比較を簡潔に定量化するうえで考慮されていない、「ダマに受ける諸々の利点」もいくつか存在します。元々大差でリーチが有利であれば、ダマ側の利点は無視できますが、分岐点上の判断になった場合は、むしろダマにすることの方が多いと考えます。

令和の麻雀最新理論

最新の麻雀戦術に乗り遅れるな!

「一時期、デジタル時代に昔の戦術論でシステムにそぐわないものは排除されてきました。『捨牌は読まない』がその典型かと思われますが、それ以外にもメンゼンの大切さなども軽視されていたと思います。
ところが最近の戦術論ではそんな昔の戦術論が見直され、さらに改良されて発表されました。これこそが新時代の理論であり、私は本書でそれをまとめる意味でも、仮定や分析を交えながら展開したいと思います」(まえがきより)

たとえば、昭和は打点重視、平成は効率重視の打ち方が流行しましたが、現在は「一定の打点を確保した上での効率重視」という、ハイブリッドな打ち筋が登場し脚光を浴びつつあります。

本書ではまず、このような昭和でも、平成でもない令和の麻雀戦術について、ユーモアを交えながら解説します。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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