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ネマタの戦術本レビュー第1124回「『令和の麻雀最新理論』編 その16 著:土井泰昭」

ネマタの戦術本レビュー第1124回「『令和の麻雀最新理論』編 その16 著:土井泰昭」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

第4章 手牌価値の創造

令和麻雀の手牌価値①

「放銃したから押し引き判断が間違えていたのではないか」と結果論で考える人が少なくありません。しかし、勝負に見合うだけの価値がある手牌ほど危険牌を押して結果的に放銃することが増えるのですから、放銃即ミスと捉えてしまうと、「押すべき手で押せず、引くべき手で引けない」ことになりかねません。

159ページの牌図は1シャンテンとしては強い部類ですが、残りスジが少ないこともあり現物の打。現物を切ってもテンパイする可能性が残るのですからなおさらです。の放銃率が比較的高いとはいえ、テンパイすれば打点もあるので押してよいでしょう。まさに手牌価値で押し引き判断が変わる一例と言えます。

161ページの牌図は序盤につき押すのも一手ですが、それでも2シャンテンとなると基本は引き。切りからペンチャン落とし。2枚持ちならは悪形にも比較的当たりにくい牌。受けが狭まるとはいえアガリ目も残せることから打とします。

令和麻雀の手牌価値②

本書ではのみ手テンパイは先制リャンメンであっても中盤以降はリーチを打つか微妙、終盤はリーチしないとしていますが、後手かつ低打点であってもリャンメンテンパイであれば押せるケースが多いことは昨今の戦術書で示されている通りです。のみ手悪形ならリーチを控えることも多く、そもそも途中の手順でより価値の高い手を目指せなかったを考慮する必要がありそうですが、リャンメンテンパイなら他に選択肢が無いことが大半でしょう。

もちろん反撃を受けて満貫手に放銃することも少なくありませんが、満貫手の他家が先にこちらのアガリ牌を引いた場合は、役無しテンパイをリーチしたおかげで満貫のアガリを阻止できたことになります。放銃さえ避けていればよいというわけでもないですから、平和のみでもリーチなら、役無しリャンメンはなおのことリーチすべきです。

リャンメン待ちの出やすさについて、待ちは待ちの2倍出やすいとありますが、実際は1.5倍程度です。しかも1巡あたりの出やすさの話ですから、「1回でもアガリ牌が出ればアガリになる」「ロンだけでなくツモもある」ことを踏まえると、待ちのアガリ率が60%程度なら、待ちなら55%程度くらいの差にしかならないことを御確認下さい。待ち選択で端寄りの待ちを残すことはあっても、リーチするかどうかの判断で端寄りかどうかが判断に影響することはそれほど多くないと言えそうです。

令和の麻雀最新理論

最新の麻雀戦術に乗り遅れるな!

「一時期、デジタル時代に昔の戦術論でシステムにそぐわないものは排除されてきました。『捨牌は読まない』がその典型かと思われますが、それ以外にもメンゼンの大切さなども軽視されていたと思います。
ところが最近の戦術論ではそんな昔の戦術論が見直され、さらに改良されて発表されました。これこそが新時代の理論であり、私は本書でそれをまとめる意味でも、仮定や分析を交えながら展開したいと思います」(まえがきより)

たとえば、昭和は打点重視、平成は効率重視の打ち方が流行しましたが、現在は「一定の打点を確保した上での効率重視」という、ハイブリッドな打ち筋が登場し脚光を浴びつつあります。

本書ではまず、このような昭和でも、平成でもない令和の麻雀戦術について、ユーモアを交えながら解説します。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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