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ネマタの戦術本レビュー第1127回「『令和の麻雀最新理論』編 その19 著:土井泰昭」

ネマタの戦術本レビュー第1127回「『令和の麻雀最新理論』編 その19 著:土井泰昭」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

第4章 手牌価値の創造

令和麻雀の手牌価値⑦

185ページの手牌Bであれば、が2枚見え(1枚切れ)であれば単騎(無スジドラ)より局収支で勝り、が1枚見え(生牌)の場合は互角という検証がなされています。順位点の影響を踏まえると、生牌でもアガリ率優先の単騎リーチを選ぶことが多そうです。2000年代の麻雀戦術は出アガリが期待できなくてもツモればよいという発想が主流だったこともあり、ドラ単騎リーチが選ばれることが多かったのは事実です。

ただし、手牌Aの段階でダマから手変わりを待った方がよいかと言われれば話は別。むしろ字牌単騎くらいしかよりよい手変わりが無いうえに、カンチャンがリャンメンに変化するほど局収支が良くなるわけではないのですから手変わりを待つメリットは薄い。ダマでも出アガリ6400あるとはいえ、メンツ手のダマ6400と異なりリーチツモで12000に届くのでリーチで打点を上げるメリットが大きく、ドラ待ちなのでダマでも出アガリしにくい。よって手牌Aの時点では単騎リーチがよいと考えます。

186ページ手牌Dについては、字牌ドラはダマなら比較的出アガリしやすいのもありダマも考えられますが、局収支上はドラ単騎リーチ優勢。手牌Eのように非ドラ字牌単騎との比較になれば、枚数が同じならドラ単騎に分がありますが、ドラ単騎が1枚見え、非ドラ単騎が2枚見えなら非ドラ単騎が局収支的にも優勢。終盤なら互いに1枚見えのケースも非ドラ単騎優勢になります。ドラが19牌のケースについてもリンク先のデータを御参照下さい。

令和麻雀の手牌価値⑧

本書は189ページの時点でダマ、191ページでは降りている他家が非現物を切ったことからが他家の手牌に無く、山に残っている可能性が高いとみてリーチ推奨としています。

ただし一般論としては現物待ちであっても、リャンメン待ち(リーチしてもアガリやすい)かつダマ3翻30符以下(リーチによる打点上昇率が高い)の手はリーチ優位。個人的には189ページの段階で即リーチを打ってそうです。

とはいえ、現物待ちならすぐに出アガリできるようならダマにしておくに越したことはないので、189ページの局面が東家リーチ直後で、以外の現物が少ないのであれば一旦出アガリ期待でダマ、191ページの時点でリーチに切り替えという選択も十分考えられます。ダマ3翻40符以上の手(ダマのままアガっても局収支上の損失が小さい)の場合も同様です。場況にかなり依存しやすい判断なので、実戦を通して精度を高めていきたいものです。

令和の麻雀最新理論

最新の麻雀戦術に乗り遅れるな!

「一時期、デジタル時代に昔の戦術論でシステムにそぐわないものは排除されてきました。『捨牌は読まない』がその典型かと思われますが、それ以外にもメンゼンの大切さなども軽視されていたと思います。
ところが最近の戦術論ではそんな昔の戦術論が見直され、さらに改良されて発表されました。これこそが新時代の理論であり、私は本書でそれをまとめる意味でも、仮定や分析を交えながら展開したいと思います」(まえがきより)

たとえば、昭和は打点重視、平成は効率重視の打ち方が流行しましたが、現在は「一定の打点を確保した上での効率重視」という、ハイブリッドな打ち筋が登場し脚光を浴びつつあります。

本書ではまず、このような昭和でも、平成でもない令和の麻雀戦術について、ユーモアを交えながら解説します。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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