- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
第3章 押し引きの基準
令和麻雀の押し引き⑥
残りスジが少なくなってから降りるという選択がある以上、1シャンテンだから押せないと決めつける必要は無いということ自体は事実です。2000年代は1シャンテンからはほぼ降りるという見解が主流でしたが、現在では1シャンテンでも押せる領域がそれなりにあることが判明しています。
しかし、押すかどうかの基準は切る牌の放銃率より手牌次第。赤2枚のクイタン良形テンパイであれば放銃率20%程度の無スジでも押せそうですが、135ページのような1シャンテンであれば引きます。テンパイと1シャンテンではアガリ率に大差ある以上、「1シャンテンなら違う」としか言い様がありません。
ただし135ページに関しては切りがよいとみます。理由はと持っていれば、よりは二度受けペンチャンを先に落とすケースが多いので待ちの可能性は低いとみるため。無スジ同士でも手順で放銃率に結構差がつくことも、「1シャンテンでも押す」逆に、「テンパイでも引く」ケースが起こる理由です。
令和麻雀の押し引き⑦
一般的にソバテンの可能性が特別高くはないのはリーチ宣言牌が浮き牌であるケースも少なくないためですから、逆に言えばフォロー牌である可能性が高いと判断できるのであればソバテンの可能性が高まるということです。その例が143ページでまとめられているようなケース。これでも「雀頭そばの浮き牌」「手役絡みで受け入れ枚数を増やさない牌「暗刻の一部」「比較的安牌」「テンパイするまで他家に絞っていた牌」「リーチ者の手順ミス」といった例外があるので過信はできませんが、例外ケースは否定できることも多いので意識しておきたい読みのセオリーではあります。
令和の麻雀最新理論
最新の麻雀戦術に乗り遅れるな!
「一時期、デジタル時代に昔の戦術論でシステムにそぐわないものは排除されてきました。『捨牌は読まない』がその典型かと思われますが、それ以外にもメンゼンの大切さなども軽視されていたと思います。
ところが最近の戦術論ではそんな昔の戦術論が見直され、さらに改良されて発表されました。これこそが新時代の理論であり、私は本書でそれをまとめる意味でも、仮定や分析を交えながら展開したいと思います」(まえがきより)
たとえば、昭和は打点重視、平成は効率重視の打ち方が流行しましたが、現在は「一定の打点を確保した上での効率重視」という、ハイブリッドな打ち筋が登場し脚光を浴びつつあります。
本書ではまず、このような昭和でも、平成でもない令和の麻雀戦術について、ユーモアを交えながら解説します。
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