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ネマタの戦術本レビュー第1198回「『世界最強麻雀AI Suphxの衝撃』編 その16 著:お知らせ」

ネマタの戦術本レビュー第1198回「『世界最強麻雀AI Suphxの衝撃』編 その16 著:お知らせ」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるもの、または更に掘り下げたい部分等を取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

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第3章 中盤のスリム化

1.押し引き構想

①押し引きを見据えるということ

テンパイなら大体押し、ノーテンなら大体引きが押し引きの基本。すなわち、他家のリーチが入る前にテンパイしそうな形なら安牌が少なくても鳴いて手を進めて問題ありませんが、そうでなければ基本的に鳴かずに手を進めることになります。

今回は安手1シャンテンとはいえ点数状況的に押すところ。よって93ページの手牌からでもクイタンで見切り発車をするのが妥当ですが、それでも結構厳しい仕掛けといえます。

最速で進めても先手を取るのが難しいうえに押し返さないとなれば、多少手を狭めてアガリ率を下げることになってもさほど気になりません。そのため、鳴かずに手を進める他、安牌を抱える「スリム化」を考慮する余地が生まれます。そのことを踏まえたうえで、次ページ以降の打牌、副露判断を考えることにしましょう。

②2副露目

メンゼン→1副露は打点が下がるので鳴かなくても、1副露→2副露だとあまり考えずに鳴いてしまいがち。もちろん一般的には鳴いて手を進めることが多いのですが、先手が取るのが難しいうえに降り切るのも難しいとなれば話は変わります。ポンしなければその2枚が切った相手の現物になるというのも見落とせない要素です。

むしろ今回の問題はそもそも1副露目を鳴かない人が多いかもしれませんが、メンゼンを崩した他家が2人居るので、手を狭めても降りやすい。今後の状況変化で正しく立ち回ることができるのであれば鳴いておくに越したことはないというところでしょうか。1副露→2副露が、「鳴いたのだから」という過去の選択に囚われるが故のミスであれば、1副露目から鳴かないのは、「手詰まりになるのが怖い」という未来の結果に囚われ過ぎるが故のミス。常に「今」の状況を認識して判断を行いたいものです。

世界最強麻雀AI Suphxの衝撃

世界最強の麻雀AIを人間のトッププレイヤーが本格解説!

2019年6月、麻雀AIで初めて天鳳十段に到達し話題をさらった「Suphx」(スーパーフェニックス)。

天下のMicrosoft社が麻雀という不完全情報ゲームに殴り込みをかけてきたのです。「Suphx」の強さはもはや人間のトップレベルに達しており、他のボードゲームがそうであるように、麻雀も「AIから学ぶ」時代に突入しつつあります。

本書はその端緒となるもので、最強のAIである「Suphx」を人間界のトップといえる天鳳位を獲得したお知らせ氏が徹底的に解説するのものです。

お知らせ氏の筆致は処女作である『鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム』で証明されたように緻密にして正確無比。「Suphx」の打牌を咀嚼し、人間の知として昇華する上でこれ以上の適任はいないでしょう。

ぜひ本書で「Suphx」の強さの秘密と、麻雀というゲームの深淵を味わってください。

●目次
第1章 強くなること
第2章 スタンダードな押し引き
第3章 中盤のスリム化
第4章 序盤の方針

●著者プロフィール
1989年9月18日生まれ。
神奈川県横浜市出身。東京大学工学部卒。
第14代四麻天鳳位。
著書 「鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム」(マイナビ出版)

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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