- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるもの、または更に掘り下げたい部分等を取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
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第3章 中盤のスリム化
誤打
①ツモ番回し
リーチ者に余計にツモ番を回すのは基本的に損ですが、テンパイ者が複数いて、テンパイ者間の横移動の価値が極めて高い場合はこの限りではありません。とはいえ指摘の通り東1の親番で有利になるとは思えませんが、余計に回したツモ1回で、横移動ではなくツモアガリが起る可能性自体は高くないので、pt期待値のうえではあまり差がつかないのかもしれません。
②ラス確リーチ
「諦めたらそこで試合終了」と言いますが、諦めたくなるような局面は粘っても大半は負けてしまうもの。人間視点からすれば、勝ち目を0%にしてしまう選択は明確な誤打ですが、pt期待値のうえではそれほど大きな損失にはならないということは言えそうです。
③無駄なオリ
人間視点ではの放銃率はほぼ0%に見えます。テンパイすればも押すに越したことはないでしょうから誤打に見えますが、もかなり薄いのでアガリ目自体がかなり低く、万一放銃するリスクを踏まえればpt期待値のうえでは差がつきにくいということかもしれません。
④安牌探し
が4枚見えで、手順的にが残っているケースも全く無いとまでは言えないとはいえ考えにくい。そうなるとこのあたりも、「どっちでもいい」と判断したが故の打牌なのかもしれません。
世界最強麻雀AI Suphxの衝撃
世界最強の麻雀AIを人間のトッププレイヤーが本格解説!
2019年6月、麻雀AIで初めて天鳳十段に到達し話題をさらった「Suphx」(スーパーフェニックス)。
天下のMicrosoft社が麻雀という不完全情報ゲームに殴り込みをかけてきたのです。「Suphx」の強さはもはや人間のトップレベルに達しており、他のボードゲームがそうであるように、麻雀も「AIから学ぶ」時代に突入しつつあります。
本書はその端緒となるもので、最強のAIである「Suphx」を人間界のトップといえる天鳳位を獲得したお知らせ氏が徹底的に解説するのものです。
お知らせ氏の筆致は処女作である『鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム』で証明されたように緻密にして正確無比。「Suphx」の打牌を咀嚼し、人間の知として昇華する上でこれ以上の適任はいないでしょう。
ぜひ本書で「Suphx」の強さの秘密と、麻雀というゲームの深淵を味わってください。
●目次
第1章 強くなること
第2章 スタンダードな押し引き
第3章 中盤のスリム化
第4章 序盤の方針
●著者プロフィール
1989年9月18日生まれ。
神奈川県横浜市出身。東京大学工学部卒。
第14代四麻天鳳位。
著書 「鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム」(マイナビ出版)
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