- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるもの、または更に掘り下げたい部分等を取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
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第4章 序盤の方針
2.4ブロック手順
①最終形を構想するとは
説明が前後しますが、ここでの「ブロック」とはメンツまたは1手でメンツが完成する組の総称。2枚組か3枚組のことです。個人的には、「ブロック」だけ横文字なのも違和感があるので、単に「組」と呼ぶのがよいかもしれないと考えています。
今回の手牌は「22222」で5ブロックですが、1枚だけの牌に着目するとまずがドラ。ただのカンチャンである
より優先して残したいところです。
を2枚組より優先して残すと考えれば事実上の6ブロック。
を引っ張っている間に
から組を作ればホンイツ移行が残るので先にカンチャン落としという発想に至ります。考え方としては、5ブロック+αの時と同じですね。
②テンパイ逃しは痛いのか
ダイレクトテンパイ逃しの痛さばかりを意識すると、シャンテン戻しを選ぶべきときも選べなくなります。今回のようなケースもツモのテンパイ逃しだけは仕方ないとみて、
ツモの1シャンテンがカン
テンパイとどちらがよいかで判断します。くっつき1シャンテンで打点が上がる手変わりが10種程度あるのですから、テンパイより勝るとみてシャンテン戻しに分があると言えます。
逆に言えば、巡目や局面を考慮すればカンテンパイが勝ると判断したのであれば、その時は1シャンテンに受ければよいでしょう。この辺りは柔軟に対処することをお勧めします。
③孤立牌の強度差
形としては「23221」の4ブロックですが、は123、234三色が狙え、
は中ぶくれ形かつドラそば。どちらも強浮き牌であり、強浮き牌を事実上のブロックとみなせば6ブロック。そうなると
へのくっつきを残すメリットが薄くなり、相対的に安牌の価値が上がっているとも言えます。
ただし、手組のうえで安牌を抱えても許容できるというだけで、本当に安牌を残すのがベストなのかは何とも言えないところ。テンパイまで字牌を持っておくと河が弱くなり待ちを絞られやすくなるというデメリットを踏まえると、これくらいなら字牌から切ってそうです。
④テンパイまでの打牌構想
形としては4ブロックですが、がドラそばかつ対門に切りづらいので事実上5ブロック。5ブロックならくっついても比較的使いにくい牌よりは安牌を残すという発想です。
⑤持ち点による一手先の打牌差
をポンすると雀頭が無くなるので、形としては「13322」2。文字通りの意味では5ブロックですが実質的に6ブロック。カンチャンを落としても2シャンテンを維持できます。それならメンツが完成しても安手になりやすいカンチャンを残すよりは、ドラ
を引っ張りつつ
を安牌もしくは重なりから役を付ける狙いで残します。慣れてないと違和感が残りますが、一手先の打牌を評価できていれば選べる打牌です。
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●目次
第1章 強くなること
第2章 スタンダードな押し引き
第3章 中盤のスリム化
第4章 序盤の方針
●著者プロフィール
1989年9月18日生まれ。
神奈川県横浜市出身。東京大学工学部卒。
第14代四麻天鳳位。
著書 「鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム」(マイナビ出版)
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