麻雀ウォッチ編集長のtarooです。
巷で話題のニュースから麻雀に使えるヒントを得ようという試みの新連載第3回!
その名も『tarooが斬ル』!
斬るや斬らざるや。こちらが斬られるまで麻雀界をばっさばっさと斬っていきましょう!
今回は、ずーっとずーっと昔から言われている「麻雀ルールの統一」について触れちゃいましょう!
メジャースポーツでも定期的にルール改正が行われている
メジャーリーグは今シーズンから、ボールを投げずに敬遠四球できる新ルールを導入しました。目的は試合時間の短縮です。娯楽の選択肢が増え、SNSやスマホの普及で余暇時間の奪い合いが進んでいるため、ここ数年は時間短縮のルール改正が頻繁に行われているのです。メジャーリーグでも若者の野球離れに危機感を持って、どんどんルール改正を進めています。
▼参考記事
4球投げずに敬遠四球、大リーグ新規定導入を発表:朝日新聞デジタル
柔道では「有効」を廃止するルール改正を行います。積極的に攻め合う試合展開を促し、観客にわかりやすくするためです。ただ、かなり大きな変更なので、新ルールは8,9月まで試行され、効果の検証後に本格導入となるようです。
▼参考記事
柔道ルール改正、「有効」を廃止 男子も試合時間4分に:朝日新聞デジタル
柔道の新ルール、カギは「指導」 4月、国内初適用:朝日新聞デジタル
ゴルフではルールが複雑すぎるが故に人口が減少傾向にあります。そこでルールをシンプル化する方針を発表しました。
▼参考記事
ついに大改正!「新ゴルフルール」の衝撃 ペナルティ基準が変わり、ボール探しも短縮 | スポーツ - 東洋経済オンライン
複雑で難解なゴルフルールをシンプル化すること。時代の流れや変化に即し、ゴルフそのものを近代化すること。そのために現行の34項目を24項目へ減らし、プレーヤーが判断に迷いがちなことを、できる限りノーペナルティにしようとしている点が今回の提言の最大の特徴だ。
NGF(ナショナル・ゴルフ・ファウンデーション)が発表した2015年の統計によると、米国のゴルフ人口は前年度比で60万人の減少傾向。なぜ、ゴルフ離れが起こるのか。その原因のトップ2が「ルールが難しすぎる」と「時間がかかりすぎる」だそうだ。
まだまだ、いろんな意見が出てくるだろう。USGAでは今年8月31日まで、プロアマを問わず、広く世界中からのフィードバックをオンラインで募る。そして、USGAとR&Aは寄せられたフィードバックを元にこれらの提言を再検討し、2018年半ばに新ルールを正式発表、2019年1月1日から施行する予定だ。
サッカーやバレーボールでも動きがありますね。
▼参考記事
“オフサイド廃止”や”10分間退場”も? FIFAがサッカーの大胆な改革案検討 - フットボールチャンネル
Vリーグの新制度ゴールデンセット。最後の25点で全てが決まる緊張感! - NumberWeb
どうでしょう。これだけ普及している人気スポーツでさえ、時代に合わせてガンガンルール改正を行っているのです。
ほぼ共通しているのが、「時間短縮」「シンプル」「エキサイティング」というテーマ。
変わらなければ競技人口が減ってしまうだけ。手遅れになる前にどんどん行動しなければいけない。
現役の選手から反対の声はたくさんあるでしょうけど、どの選手もその競技が無くなってしまうのが一番困るわけで、その競技を普及したい志は一緒なんですよね。
いきなり全部変えるのではなく、色々な意見を取り入れながら、効果を検証して正式に導入という手順を取っています。
ルールを整備しないと麻雀人口は減少あるのみ
さて、麻雀といえば「ルールが難しい」とされるゲームの一つでしょう。初心者が始めようとしたら「役」を覚えるまでならなんとかなりますが、「点数計算」となるともうお手上げ。
さらに「親」「フリテン」「1ハン縛り」などの特例が多く、多くの人が楽しさを覚える前に挫折してしまうのです。
ネット麻雀はそういった難しさをいくらか緩和してくれているため、最初の入り口として適しており、全体的な麻雀人口は増えているように見えますが、その先にあるリアル麻雀、そして雀荘は減少の一途をたどっています。
というわけで、そろそろ麻雀業界で一致団結して、麻雀のルールを整備していくのはいかがでしょうか?
とはいえ、すでに麻雀業界は「プロ」「雀荘」「ゲーム」「健康麻雀」「学生」などなどバラバラになってしまっており、すぐには収集もつきそうにありません。そもそも「プロ」や「雀荘」といったカテゴリの中でさえも、それぞれルールが違うのですから、まとめるのは大変なことであります。
まぁそれでも進めなければいけないことではありますので、まずは身近な「雀荘」における標準ルールの制定を目指して行きたいと思っています。
雀荘におけるルールを少しずつ統一していく
では実際にどのように標準ルールの制定を進めていくかではありますが、「全国麻雀ランキング - 麻雀の頂」というサービスがスタートし、全国の雀荘の成績がインターネットで公開されるようになります。
雀荘のルールが店ごとに全然違うのに、全国共通のランキングは意味があるのか、という意見はごもっともで、このランキングの信頼を高める為には、ある程度ルールを合わせる必要がございます。
公式サイトに「推奨ルール」という項目がありますが、これは以前、チェーン店を中心とした雀荘の意見を集めて統一ルールを作ろうとしたことがあり、それをベースに仮として設定しています。
「Rの計算方法」に記載していますが、「店舗補正」という数値の一つに「『麻雀の頂 推奨ルール』の適応度による補正値」というものを入れていく予定であります。
たとえば、推奨ルールは「途中流局なし」となっていますが、推奨していない「途中流局あり」のルールを採用しているお店は、「店舗補正」によってRの変動が小さくなる、というようなことを想定しています。
これによって、できるだけ推奨ルールに合わせていただく動きを取りたいなと。
ただ、100%ルールを統一することは相当に難しいと思っています。
たとえば、「テンパイ連荘」と「アガリ連荘」はかなり大きな違いであり、現状は推奨ルールに記載しておりません。
そこでまずは、統一しても影響のなさそうなルールから決めていきたいと思っています。
たとえば、「チョンボ」や「アガリ放棄」の規定は、初心者のために優しくシンプルなものにすべきで、統一しても問題無いのではないでしょうか。
標準ルールが決まると、「裁定」も決めることができます。
ゴルフには「ゴルフ規則裁定集」というものがあり、トラブルの対処方法が細かく記載されております。
雀荘においてもルール上のトラブルは頻発するので、雀荘スタッフがルールのプロフェッショナルとして裁定できるようなものを用意したいと思っています。
そして、最初に述べたように、ルールは一度決めたもので終わりではなく、定期的に見直していくべきものであります。
運用していくなかで、問題点が発覚したりするでしょう。
それを検証するために、有識者による「ルール委員会」を設置して定期的に議論していくのが望ましいです。ネット生放送で視聴者の意見も聞きながらやったら面白そうですね!
麻雀ウォッチで「初心者のための麻雀ルール統一プロジェクト」連載開始
というわけで5月くらいから「初心者のための麻雀ルール統一プロジェクト」という名目で麻雀ウォッチで連載をスタートします。
まずは「標準ルール暫定版」を提示し、一項目ごとにTwitterなどのソーシャルメディアで意見を募りながら決めていきたいと思います。
果たしてルールはまとまるのでしょうか!? 大風呂敷を広げてしまって、どうなることやらわかりませーん!?