株式会社ウインライトが運営するオンライン麻雀ゲーム「ジャンナビ麻雀オンライン」が、新サービス「ライブ応援」を2020年2月13日(木)にリリースした。
▼「ジャンナビ麻雀オンライン」 に新機能!「ライブ応援」がリリース!|麻雀ウォッチ
ライブ応援とは?
ライブ応援とは、観戦者が対局者をスタンプで応援できる新サービスで、スタンプの迫力ある演出で応援合戦を繰り広げることができる。この機能を実装したのはeスポーツに必要不可欠な対戦・観戦・応援の実現のためで、今後開催予定のリアル大会でも会場が盛り上がるよう、スマホ一つで簡単に応援できる仕様となった。
リリースから約1か月。ユーザーからの評判も上々で、今後もゲームがさらに盛り上がるサービスを実装予定だ。今回は株式会社ウインライトにて、進化する「ジャンナビ」の開発に関する思いを聞いた。
リアルなコミュニケーションをオンラインゲームでも
「ジャンナビ」はサービスを開始して15周年を迎えた。これはプレイヤー間でコミュニケーションが取れるオンライン麻雀ゲームとしては日本最古で、会員数も500万人を突破している、ガラケー、スマホ、PC、Nintendo Switchでの同時接続も可能な国内最大級のオンライン麻雀ゲームだ。
囲碁や将棋ではなく、なぜ麻雀でのサービスを開始したのか。当時の開発者、杉山現執行役員は「高校生の時に麻雀を覚え、勝ち負けというよりかはただ卓を囲んで仲間とコミュニケーションをとれるのが楽しかったんです」と語る。「その経験から麻雀を選びました。当時のネット麻雀といえば『東風荘(※)』が流行っていて、それを話題にしたネット掲示板も活発に動いていました。麻雀におけるコミュニティーの形成力にヒントを得て、それが今のジャンナビに活きています」
ジャンナビでは掲示板、サークル、ミニメール、日記などのコミュニティ機能が利用でき、日々各サークルで麻雀大会が開催されている。中には5、6年以上の歴史があるサークルもあり、麻雀とコミュニケーションに重きを置いたサービスによって、ユーザーに長年愛されている理由が分かる。
※東風荘(とんぷうそう)は、2018年にサービスが終了したオンライン麻雀ゲーム。チャット機能が装備されているのが特徴。
すべてのプレイヤーが麻雀で生活基盤を築けるように
ユーザーの長期定着に成功しているジャンナビが目指すのは、プレイヤーの生活基盤が築けるようになる麻雀ゲームのプラットフォーム化だ。
YouTubeやnote、SHOWROOMといった、クリエイターが作品を公開することで広告収入を得る、あるいは販売することで直接クリエイターの収入になるような「投げ銭」機能を有するプラットフォームが続々と登場しているが、ジャンナビが麻雀におけるそれになろうとしている。
先日実装されたライブ応援が「投げ銭」機能を担っており、ユーザーが購入した応援スタンプが使用されると、応援されたプレイヤーに還元され、Amazonギフト券やゲーム内通貨と交換できる。
現在では麻雀プロや業界人にもYouTubeやnoteで動画、記事を公開し収入を得ている人々も少なくない。しかし、麻雀ゲーム自体に投げ銭機能を搭載できれば、「麻雀そのもので生活基盤を築ける」ようになる。多くの麻雀プロの主な収入源は、麻雀店や大会でのゲスト料ではあるが、昨今の感染症予防のための大会中止などで収入が入らなくなる恐れ、また女性プロの場合は妊娠、出産、育児などのライフステージで収入を得ることが難しくなるが、ゲームであれば場所や時間を選ばずに、自分の麻雀をファンに見せることで収入を得ることが可能だ。
また、プロ以外のアマチュアの対局にもこの応援スタンプを使用できるため、アマチュアユーザーもさながらユーチューバーのようになれる日がくることも近いかもしれない。
4月には対局者が観戦者にボイスを配信できる「ボイス配信機能」も追加予定で、プレイヤーが自らの思考を観戦者に伝えながら配信できるようになる。通常の放送対局は実況者1名、解説者1、2名というスタイルがスタンダードではあるが、選手全員の思考をくみ取るにはかなりの技術力を要する。しかし、プレイヤー自身が解説できるようになれば、プレイスタイルの理解も深まり、プレイヤーのファン獲得にも寄与するだろう。リアルな卓でプレイヤーが自分の思考を伝えながら対局することはできないが、ジャンナビならそれが叶えられる。
また、この機能は練習対局や勉強会などでも有用ではないだろうか。ジャンナビには牌譜が残せる機能があり、牌譜をみてゲームを振り返りながらボイスを聞くことで、盤面と思考を正確に思い起こすことができる。プレイヤーの技術向上にも期待できる機能だ。
大会・イベント地方開催ネックの解消
Mリーグ開始を機に「大会・イベント地方開催」の要望はますます大きくなっている。現実問題として、大会の開催地は主要都市に集中しているが、地方での大会・イベント開催には費用や集客の関係で頻繁な開催は難しい。しかしジャンナビを利用することで、そんなネックを解決できるかもしれない。大会やイベントに参加する目的として一番求められているのは、同じ趣味嗜好を持つ他者と時間を共有することだろう。ジャンナビの応援機能を用いれば、ネットワーク上で開催された大会でも臨場感を持って応援、参加することが可能だ。
2020年4月頃には、インフルエンサーを軸にジャンナビ主催の大会を開催予定だ。応援機能がもたらす会場の一体感と臨場感が味わえる大会の詳細は後日発表される。
eスポーツとしての麻雀
「eスポーツ」は聞き覚えがあるワードになったが、日本はこの点については後進国である。約1000億円の世界市場規模から考えるとまだ大きいとは言えないが、2019年の日本におけるeスポーツ市場規模は60億円を突破(KADOKAWA Game Linkage)。また、高速大容量のデータを低遅延で送信できる次世代通信システム5Gの導入によって、よりオンラインゲームを快適にプレイできる環境は整い、さらなる市場規模の拡大が見込まれている。
そんな市場にウインライトはジャンナビを「麻雀eスポーツ」として推し進め、さらにプレイヤーの活躍の場を増やしていきたいという。目標は世界市場で、日本のリーチ麻雀の面白さと、ジャンナビのユーザー同士を繋げるコミュニティ形成力で、麻雀の世界的な流行に影響を与えるとともに、「eスポーツとしての麻雀」の確立に臨む。
その目的には、麻雀の楽しさを伝えたい開発メンバーたちの、頭脳スポーツとしての麻雀の認知を高めたいという願いと、麻雀それ自体の地位向上を目指す真摯な思いがあった。
その思いから生まれるサービスはよりユーザーを惹きつけ、ジャンナビは大きく進化していくだろう。さらなる発展に期待がかかる。