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さぁ、お前の罪を数えろ~仮面の戦士、山本ひかる【麻雀ウォッチ シンデレラリーグ2018 第1節予選Cブロック2卓】

さぁ、お前の罪を数えろ~仮面の戦士、山本ひかる【麻雀ウォッチ シンデレラリーグ2018 第1節予選Cブロック2卓】

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近年の麻雀ブームの熱を浴びて、俳優業やモデル業で活躍している著名人が、プロ雀士に転向するというケースが年々増えてきた。RMU所属「演技派女優雀士」山本ひかるも、その一人だ。キャッチフレーズの通り、多数の有名作品に出演している彼女がプロ入りを表明した際には、各媒体でニュースとして取り上げられたほどだ。

「へー。これをきっかけに麻雀界が少しでも注目されるようになればいいなぁ」

山本の動機や熱意に興味を向けるわけではなく、まったく無礼極まる感想を僕は抱いたものだった。この業界に携わる身でありながら、まるで人ごとのような体たらくっぷりである。

「さぁ、お前の罪を数えろ」

山本がヒロインを務めた作品に登場する「仮面の戦士」がその場にいたのなら、決めゼリフと共に一撃浴びせられても文句の言えない有様だと、今にして痛感せずにはいられない。

麻雀ウォッチ シンデレラリーグの予選第1節も、いよいよこの日が最終日。ようやく全24名の選手が出そろった。A~Cの3ブロックに分かれて行われた予選で、とりわけこのCブロックにはフレッシュな選手が多い。8名中6名が初出場で、丸山奏子はプロ歴8ヵ月、山本ひかるにいたっては5ヵ月というキャリアだ。

対する月城和香菜と中月裕子は、出場全選手の中でもすでに輝かしい実績を誇っている注目株だ。月城は日本プロ麻雀協会の女流Aリーグで活躍中のホープ。この日の対局者の中で、唯一2年連続出場となる中月は、第7回 μレディースオープン優勝、第16期 新人王、第19期 女流名人位、夕刊フジ杯2018 麻雀女王団体戦優勝と、5年間のプロ生活で数々のタイトルを獲得している。優勝候補に挙げられてもおかしくない両雄に、丸山と山本はどれくらい善戦できるのだろうか? 戦前の予想では、正直そんなイメージを抱いていた。ところが対局の顛末は、そんな僕の浅い考えを大きく裏切るものだった。

1回戦東1局、僕はいきなり度肝を抜かれる。

親の丸山がリーチ・タンヤオ・ピンフ・ドラ1、満貫確定のリーチをかける。これを受けた山本に注目していただきたい。

カンチー、リーチ後にでチーした後に、まるで安牌かのように打

おわかりいただけただろうか?はドラだ。リャンメン待ちとはいえ2000点。だが、彼女は顔色一つ変えずにノータイムで、無筋のドラを親リーに対して切った。安牌のない状況で手詰まるくらいなら、テンパイを維持した方がいい。理屈はわかる。だが、それを淡々と実行できる彼女の肝の据わり方に、強烈な感銘を受けずにはいられなかった。プロ雀士としては過去最大級の大舞台で、開幕直後にこの押しっぷりを実践できるプレイヤーが、はたしてどれだけいるのだろう? そして、その度胸が――

丸山のチャンス手を潰す値千金の500-1000という、最高の結果を生んだ。

「麻雀を覚えたのは18歳ですけど、ちゃんと勉強するようになったのは、ここ1年くらい。外せない仕事がない限りはリーグ戦に出ますし、家では麻雀対局番組を観て勉強しています」

僕が山本ひかるだったなら、少なくともリーグ戦に出ることはないと思う。新人雀士が所属する下部リーグは、メディアへの露出は基本的にない。すでに名が売れている身であれば、それだけでチャンスが巡って来る可能性が十分にあるからだ。

「競技ルールの麻雀が打ちたい、勉強したいというのもありますけど、『リーグ戦に出ないのか』とか思われたくないんですよね。本当に麻雀が好きだということを、みなさんに知ってもらいたいので」

彼女は、愛すべき「麻雀バカ」だ。そして純然たるプロ雀士として、この舞台に立っている。目を輝かせながら、山本はそのあふれんばかりの情熱を僕に打ち明けてくれた。僕は無礼を恥じると共に、耳元で「さぁ、お前の罪を数えろ」と仮面の戦士が囁いているような思いに駆られた。

そんな彼女の勤勉さが明確に伺えるシーンがあった。1回戦南1局1本場、ここから何を切る? シンプルに手を進めるなら、を切りそうだが、山本の選択肢はだった。567の三色の可能性を残し、ピンズが伸びればイーペーコーも狙える。ドラもないので手役を絡めて戦える手組にして、親の現物であるも安易に切らない。じつに柔軟な一打だ。切りを選択する打ち手は、決して珍しくはないだろう。驚嘆すべきは、本格的な勉強を始めて日が浅い新人雀士が、この選択を取ったという事実だ。山本くらいの麻雀歴の頃、果たして僕は安牌を丁寧に抱えたり、6ブロックに構えたり、そんな思考を持っていただろうか?

しかしながら1回戦のトップを手にしたのは、また別の「麻雀バカ」だった。最高位戦日本プロ麻雀協会所属、「リーチなまるこ」丸山奏子。プロ歴は浅いものの、アマチュアの頃から各地の麻雀大会に足繁く参加していた熱量の持ち主だ。ちなみに普段はOLなのだが、入社直後にお偉方を巻き込んで麻雀部を設立したという強烈なエピソードも持ち合わせている。

東3局1本場、4巡目にピンフ・ドラ2・赤1の満貫確定テンパイを果たす。丸山は、リーチを選択した。ヤミテンによる出アガリ率は下がるものの、リーチで他者をけん制させることでツモ抽選を増やせる。そう、ツモれば――

跳満スタートだ! 裏ドラは乗らなかったものの、十分すぎる3100-6100のアガリをものにした。このリードを守り、丸山がトップで終了。会心のスタートを切った。

続く2回戦も、山本と丸山が場を席巻した。

東1局、山本はこの配牌。

あれよあれよと手が進み――

タンヤオ・ピンフ・イーペーコーのテンパイ。高めのはリャンペーコーにもなるこの手を、迷わずリーチ!

その高目を一発でツモ! 裏ドラ不要の4000-8000で、強烈すぎる先制パンチを浴びせた。これを皮切りに、山本と丸山が高打点のアガリを連発するような展開が続く。

2回戦の大勢が決したのは、南3局だった。

ポン、でチーして、南、赤2・ドラ1、盤石の  待ちテンパイだ。

箱下7400点の月城が待ちのリーチで応戦したが――

をつかみ、丸山に12000点の放銃を許した。

1、2回戦ともに全く同じ着順となり、丸山と月城のポイント差は218.3pにまで広がった。上位2名の手が終始恵まれていたのもあるが、それにしても月城と中月は苦しい。

そして迎えた3回戦、戦前に優勝候補とも言われた中月に、ようやくビッグチャンスが訪れた。南3局1本場、前局に山本にリーチ・タンヤオ・ドラ4、18000点の放銃を許した中月の配牌。

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