30人いるMリーガーの中でもひときわ異彩を放つ存在
麻雀サイボーグ・小林剛
デジタルな思考に基づき不確定な要素、いわゆるオカルトな部分を一切排除したプレイングや発言でいつしか『ロボ』が愛称となった
Mリーグ2020シーズンでも昨日の試合でABEMAS松本に1位を明け渡してしまったが、個人スコア2位につけている
今回はそんな小林のデータ面を見ていく
至高の鳴き
やはり小林のプレイスタイルでかかせないのが鳴きである
データを見る前に最近の小林の試合で印象的だったシーンを1つ挙げる
前原の4巡目リーチ、さらに親の勝又の押しを見て七対子に路線変更
とが通ったこともあり、前原から出たを鳴いて打
すぐにも鳴き、テンパイしていた勝又から5200点のアガリ
解説の松本も唸る鋭いアガリだった
さて、そんな小林の副露率はMリーグでもトップクラスだ
1位 |
園田賢 |
31.22% |
2位 |
小林剛 |
30.17% |
3位 |
30.03% |
|
|
リーグ平均 |
19.94% |
副露のイメージが強い3選手がトップ3に名を連ねた
しかも小林は副露率が高いだけではない
1位 |
小林剛 |
24.53% |
2位 |
24.03% |
|
3位 |
22.44% |
|
|
リーグ平均 |
19.69% |
小林のアガリ率はMリーガー30名の中で1位である
副露型の小林のアガリ率が高いのは皆さんもイメージ通りだろう
ただ、『副露型の選手は多くの場合で打点を犠牲にしている』というイメージもセットなのではないだろうか
しかし小林は打点を補って余りあるアガリ率を誇っている
なぜ打点部分を補っていると言えるのか、それを示しているデータが以下のものだ
順位 |
選手名 |
アガリ率×平均打点 |
アガリ率 |
平均打点 |
1位 |
堀慎吾 |
1639.69 |
20.62%(7位) |
7950.94点(1位) |
2位 |
1540.91 |
21.12%(5位) |
7294.94点(5位) |
|
3位 |
多井隆晴 |
1515.17 |
24.03%(2位) |
6305.07点(23位) |
4位 |
近藤誠一 |
1489.34 |
18.86%(18位) |
7898.62点(2位) |
5位 |
小林剛 |
1486.01 |
24.53%(1位) |
6057.87点(27位) |
|
リーグ平均 |
1320.38 |
19.69% |
6704.59点 |
平均打点は30名中27位ながら、5位にランクインした
やはり小林のアガリ率の高さは打点を補っていると言えるのではないだろうか
ちなみに平均打点下位5名でこのランキングトップ10に入っているのは小林だけである
鳴きだけじゃない小林の攻撃
小林のスタイル的に鳴きに注目されがちだが、実はリーチ面でも特徴的なデータがある
1位 |
堀慎吾 |
65.31% |
2位 |
小林剛 |
57.81% |
3位 |
54.44% |
|
|
リーグ平均 |
47.87% |
小林はリーグ平均を10%近く超える数字を残している
かなり高い精度のリーチをかけていることが分かる
鳴きだけではなくリーチも小林の高いアガリ率は支える1つの要素なのである
磨き抜かれた鳴きをメインにチャンスを見い出せば精度の高いリーチを繰り出す
相手にしてこれほど嫌な選手はいないだろう
鉄壁の守備力
ここまで小林の攻撃面を紹介してきたが守備面も素晴らしい数字を残している
1位 |
多井隆晴 |
8.53% |
2位 |
小林剛 |
8.87% |
3位 |
9.41% |
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リーグ平均 |
10.76% |
小林はこれまで80試合以上に出場しこの数字を残している
もはや異次元の数字である
手牌を短くしても的確な押し引きの判断で放銃を回避し、アガリにまで結びつけることもある
この守備力があるからこそ小林のスタイルは確立されたのだろう
小林剛はブレない
計算されつくしたそのプレイスタイルを貫き、今日もコバゴーロボは発進する
※データはすべて2021年2月17日時点。レギュラーシーズンのデータ