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菅原千瑛の麻雀愛「面白くて、楽しくて、悔しくて、抜け出せないもの」 Mリーガー列伝(40)

菅原千瑛の麻雀愛「面白くて、楽しくて、悔しくて、抜け出せないもの」 Mリーガー列伝(40)

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 「死ぬまで麻雀プロでいよう」と大学3年生だった2012年、20歳で決意してプロデビューした菅原千瑛プロ(日本プロ麻雀連盟)。2023年には175名のプロがしのぎを削ったBS放送局BSJapanextがオーナーを務める「BEAST Japanext」のドラフト指名オーディションで優勝し、Mリーガーの座を己の力で勝ち取った。これまでどんな道のりを歩んできたのか、菅原プロを深掘りします!

幼少期に夢中だったこと

 5人家族の菅原プロは、姉と兄がいる3兄弟の末っ子として育った。「小学生の時はピアノ、お習字、お絵かき、水泳など習い事をたくさんさせてもらったんですが、どれも好きとは思えませんでした。将棋は小学生の頃から父と兄と指したり、叔父と指したりしてました。でも全然勝てなくて、あまりにも悔しかったので、アイスの箱に飛車を隠したこともありました。そう考えると幼少期から負けず嫌いだったかもしれません」

麻雀を教えてくれたお兄さんに抱っこしてもらう生まれたばかりの菅原プロ

麻雀との出会いは?

 麻雀との運命の出会いは漫画だった。「中学1年生の時、3歳上の高校1年の兄の部屋にある漫画をよく読んでいたんですが、そこに『哲也~雀聖と呼ばれた男~』という麻雀漫画があって、麻雀って面白そうだなと思ったんです。両親も麻雀をやれるので、兄に麻雀牌のことや役のことを教えてもらってからは、家族でカード麻雀やオンライン麻雀ゲームをやったこともありました」

『モンド麻雀プロリーグ』と『麻雀格闘倶楽部』に熱中した中学時代

 中学では囲碁部に入部した。「部室でアイスが食べれるよって言われて囲碁部に入りました(笑)。ルールはわかりますが、あまり活動はしていなかったんで五目並べ程度でした」

 CS放送『MONDO TV』で麻雀の対局番組を見始めたのも中学時代だった。「テレビ番組に麻雀があるんだと驚きながら、麻雀ってこういう風に打つんだという感じで見ていました。MONDOさんにはちょっとエッチなグラビア映像番組もあったので、そのCMが入ると悪いことをしているわけではないんだけど、親の前では少し気まずいなと思いながら見てましたね(笑)」

 オンライン麻雀対戦ゲーム『麻雀格闘倶楽部』にも夢中になった。「学校の校則では、ゲームセンターへの出入りは禁じられていたので、私服に着替えてから麻雀格闘倶楽部をやりにゲームセンターにもよく行ってました。MONDO TVで見ていた小島武夫先生(享年82)やフジテレビ恋愛バラエティ番組『あいのり』に出ていた和泉由希子プロ、そしてムツゴロウさんこと畑正憲さん(享年88)も麻雀格闘倶楽部に出ていたので親しみやすかったんですよね」。とはいえ、まだ当時は麻雀プロという存在をあまり知らなかったという。

中学生の頃、初めてアガった役満は四暗刻。「当時は四暗刻を知らなかったので、なんかいっぱい暗刻があるなと思いました(笑)」

リアル麻雀に夢中になった高校、大学時代

 高校は都立高校に進学した。「自由というか自主性を重んじる校風だったこともあり、軽音部や映画部、サッカー部のマネージャーなど、6つぐらいの部活を掛け持ちしていました。指名されて生徒会長もやっていたんですけど、生徒会室には麻雀牌があったので、手積みでやっていたら先生にみつかって牌を没収されたこともありました(笑)。麻雀は友達の家でもよくやっていて、同い年の子には麻雀のやり方を教えたこともあり、その時に教材として使った本は『二階堂姉妹の麻雀入門』でした」

 大学ではさらに麻雀に夢中になった。「高校卒業後は服飾の専門学校に行くつもりでしたが、先生から専門学校なら大学に行ってからでもいけるよと言われたことで高千穂大学商学部商学科に進学しました。父も祖父も税理士だったこともあり、高校の授業で日商簿記2級の資格を取っていたので、AO入試(総合型選抜)で受験しました。同級生や先輩をはじめ、教授や准教授の部屋で麻雀を打ったり、将棋も指してました。そういえば教授の部屋には、鈴木大介さんが監修した将棋漫画『ハチワンダイバー』(作画:柴田ヨクサル)も全巻そろってました(笑)」

「ミス高千穂大学」に輝いた大学1年生の頃

『モンド王座決定戦』で荒正義プロの戦いを見て麻雀プロの道へ

 プロテスト受験のきっかけはMONDO TV番組『モンド王座決定戦』だった。「小島先生が親番で国士無双をアガるんですけど、荒正義プロが役満をアガった小島先生をまくって優勝するシーンを見たんです。荒さんカッコいいな、麻雀プロってかっこいいなって初めて思いました」と麻雀プロに憧れを抱いた。

頭が真っ白になってしまったプロ試験

 大学2年の秋、強くなりたいという一心で、荒正義プロが所属する日本プロ麻雀連盟のプロテストに応募した。「試験は2日間あり、1日目は筆記と面接、2日目は実技。実技ではみんな摸打(モウター)が早くて、リーチ後にロン牌が切られたんですけど声が出なくて、あっ!となってしまったんです。試験官だった滝沢和典プロ(KONAMI麻雀格闘倶楽部)がツモればアガれるからと落ち着かせてくれたんですが、今度はツモってから頭が真っ白になって点数申告ができなくなってしまいました。さらに次局はツモと発声したら、ソーズのメンツが334と完成していなかったというパニックに次ぐパニック状態。もう落ちたなと思いながら、泣きながら帰った記憶はあります」

 プロ試験に落ちた後、日本プロ麻雀連盟が主催する『女流勉強会』に参加するようになった。「女流勉強会の講師だった滝沢プロと山井弘プロに麻雀の基礎的なことを教えてもらって再受験し、大学3年の春、20歳でプロテストに合格することができました」

最強戦ガール東日本担当を務めた麻雀最強戦2014の楽屋にて。ミスター麻雀こと小島先生との思い出の1枚

忘れられない悔しい敗戦

 今でも忘れられない対局は2016年、MONDO TV番組『女流モンド杯』への出場権がかかった『第1回女流モンド新人戦』と振り返る。「ラス前、子の私はマンズのチンイツで三万をポンしていて、五、八万のリャンメン待ちに受けるか、一、六万のシャンポン待ちに受けるのか。一万と六万は河に1枚切れ。早川林香プロ(日本プロ麻雀連盟)が国士無双を狙っているような河だったことからリャンメンに受けてツモってチンイツで満貫。このアガリでトップ目に立ってオーラスを迎えたんですが、シャンポン待ちに構えていればリャンメンでアガるより先に六万をツモっていて、しかもチンイツ・トイトイ・三暗刻になっていたので倍満でした。結果はオーラスで、日向藍子プロ(渋谷ABEMAS)が逆転条件をクリアするツモアガリを決めて優勝したんですが、ラス前までは優勝の可能性があっただけに悔やまれる一戦でした」

 対局後、もしもシャンポン待ちでアガっていたら逃げ切れたのではないかと何度も後悔したという。「山手線に乗ったら涙があふれて顔を上げられなくなってしまって、気づいたら山手線を2周していました。女流モンド杯にはまだ出られていないので、女流桜花(※)で頑張って勝って、出場権のかかったチャレンジマッチの権利を獲得できたらいいなと思っています」

※女流桜花:日本プロ麻雀連盟の女流プロリーグ

Mリーグへの憧れと戸惑い

 2018年、グランドプリンスホテル高輪で行われたMリーグ2018第1回ドラフト会場に菅原プロの姿があった。「選ばれると思って行ったのではなく、憧れがあって見に行った感じでした。初代Mリーガー21人には、自分の先輩で実績も知名度もある方でも選ばれていないのが現状だったので、自分が胸を張って出たいですとも言えるほどではないという実感がありました」

 実績も知名度も上げていかなければならないという気持ちになった菅原プロは「目の前にあることを一生懸命がむしゃらにやっていこう」と『RTD Girls Tournament 2021 ~新世代バトル~ 』をはじめ『第2期桜蕾戦』でも優勝した。「だからといってMリーガーになれるとは思っていませんでした。でもチャンスが来ればいいなという気持ちはあったので、ビーストさんのオーディションを知った時は、Mリーガーになるためにはそういうアプローチもあるんだなという気持ちから応募しました」

 そして全175名のプロが応募した『BEAST Japanextドラフト指名オーディション』では決勝まで勝ち上がり、劇的な勝利を飾った。「オーディションで勝つことができたという実感はあるんですけど、Mリーガーになれたといっても、正直最初はどこか夢のようで、自覚や実感は持てたとは言い切れない感じでした。Mリーグにいることが当たり前ではなかったので」と普段の主戦場である日本プロ麻雀連盟のリーグ戦同様、自分がいることが当たり前の場所という自覚を持てるようになるまでには戸惑いがあったという。 

 Mリーグではデビュー戦で勝利し、チームに初トップをもたらした。「これまで何戦か積み重ねてきたことで、Mリーグという舞台も、プロとしてリーグ戦やタイトル戦といった数多く積み重ねてきた本場所と同じなんだという自覚をもっと強く持たなければいけないと認識は変わって来たと思います」

チーム戦の重みとモチベーション

 BEAST Japanextは猿川真寿プロ、鈴木大介プロ、中田花奈プロという4人で戦っている。「個人なら勝っても負けても自分だけが背負うものだけど、チーム戦は自分の勝ち負けが大きく左右するので、負けた後は楽屋に戻る足取りが重くなるほどの責任を感じています。チームメイトに対しても、自分のことのように一喜一憂するようになれたのは、Mリーグならではなのかなという気がしています」

 試合後は大介プロのYouTubeチャンネル『Dの流儀』のMリーグ振り返り配信に出演することもある。「自分で自分の試合を振り返ることはあっても、チームみんなで考えるというのも初めてで、そういった時間を持てることはすごくいいなと思っています。試合後の振り返り配信では、応援してくださるファンの方の声も聞けるので、嬉しさも悔しさも2倍に感じられ、自分のモチベーションにつながっています」

菅原プロの麻雀をひとことで言うと?

 千瑛という名前の「千」はたくさん、「瑛」には光に包まれるようにという両親の思いが込められている。「諦めない麻雀、諦めずにここぞという勝負の時に腹を括る気持ちは伝えていけたらなとは思っています。困り顔など表情のことはよく言われるんですが、自分が意識してやっているわけではないので、そこを見てくださいとは言えないんですが、真面目なところは顔には出ているかもしれません(笑)」

菅原プロにとって麻雀とは?

 「麻雀は本当に面白くて楽しくて悔しくて悲しくて抜け出せないものという感じはしています。一牌の後先で噛み合うか噛み合わないかという紙一重で、結果は天と地の差がある。勝っただろうと思っても、オーラスに大逆転なんてこともいくらでもあり得る。最後まで何が起こるかわからないところが麻雀の魅力ですね」とこれからも真摯に麻雀と向き合っていく。

◆取材:福山純生(雀聖アワー)

菅原千瑛(すがわら・ひろえ)プロフィール

生年月日:1991年12月2日
出身地:埼玉県川口市
出身大学:高千穂大学
血液型:A型
所属団体:日本プロ麻雀連盟、BEAST Japanext
キャッチコピー:清純派黒魔術師
主な獲得タイトル:RTD Girls Tournament 2021 ~新世代バトル~ 、第2期桜蕾戦、麻雀最強戦2022 女流チャンピオン決戦戦
趣味:読書、料理
勝負めし:焼肉
好きな色:ドーンブルー
好きな本:島本理生 著「ナラタージュ」
好きなドラマ:『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』
好きな映画:好きな映画は『愛のむきだし』

菅原千瑛 年表
年齢 主な出来事
1991 0歳 3人兄弟の末っ子として誕生
1997 6歳 将棋を始める
2002 13歳 麻雀と出会う
2008 16歳 MONDO TV『モンド麻雀プロリーグ』を見始める
2011 19歳 高千穂大学入学。ミス高千穂大学に輝く
2012 20歳 28期生として日本プロ麻雀連盟にプロ入り
2014 22歳 麻雀最強戦2014最強戦ガール東日本に選出
麻雀格闘倶楽部に新規参戦
2021 29歳 RTD Girls Tournament 2021 ~新世代バトル~ 、第2期桜蕾戦優勝
2022 30歳 麻雀最強戦2022 女流チャンピオン決戦戦 優勝
2023 31歳 BEAST Japanextドラフト指名オーディション優勝

 

 

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