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ネマタの戦術本レビュー第116回「傑作『何切る』300選 著:G・ウザク 編集:福地誠 その28」

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Q193 
今回は、「ドラが出てしまう受けがあるから」でも理由として間違いにならないですが、「ドラを使い切れる受けが多いから」と言う方が正確です。
例えば ドラとある場合、打とするとツモで赤ドラが出ていきますが、打とした場合はそもそもツモでは手が進まないので、赤が使い切れる受けはが1枚少ない分打が1枚多いだけで、しかも567三色には打の方がなりやすいため、実はアガリ率でも打点でも打が有利になります。
このような手牌でミスを防ぐ為にも、「イマイチな受けを嫌う」ではなく、「よりよい受けを優先」と考える癖をつけておきましょう。

 

Q194 
チートイツはテンパイしにくいとはいえ、シャンテン戻しをしてまで面子手を狙うことはあまり多くありません。
シャンテン戻しにならない場合も、打点込みで、チートイツ1シャンテン>役無し悪形残り1シャンテンなので、チートイツを見切るのは良形や役有りになる受け入れで差がつく場合。
面子手とチートイツの比較も、「変化よりは受け入れ優先」「受け入れ同士なら枚数よりも強い受け入れ優先」です。

 

Q195 
ポンテンもありますが、メンゼン前提でも待ちの強さでカンチャンよりシャボ。順子が近い面子候補の方が変化が強くなります。

 

つぶやきへのコメント 
同じことを2回言うのも何なので別の話。
何切る問題はどうしても客観的な答えを一つに決めるのは難しいので、プロ試験では、何を切ると受け入れ最大で、何種何枚かという問題が出されることが多いです。
しかしこの手の問題。直感に反する選択が受け入れ最大になるような手は手作りの面では大抵損な手なので、麻雀の実力を測る問題としては適切とは言い難い。
天鳳鳳凰卓で打てることを受験資格として、試験問題はルールやマナー、一般常識を問うものにすると言うのはどうでしょうか。

 

Q196 
ソーズが良形なら当然リャンメンカンチャンを残してマンズを切るところ。
表示牌待ちがネックとはいえ、ドラかつ三色目となればリャンメンターツかそれ以上には価値があると言えます。

 

Q197 
度々出てくる、くっつき1シャンテンには受けるが雀頭は固定しない形。
ドラ1あるとはいえ、よりよい手になる変化が多いので基本はツモ切ります。

 

Q198 
ドラ中に関係なく、二度受けでもトイツよりはリャンメンを残します。
トイツ落とし同士ならツモで差がつくのでエントツ形を残す、は差がつかないので安全度でから先に切ります。
エントツ形はツモで更に手広くなることも押さえておきましょう。
ピンズがなら、が鳴きにくいとはいえ手変わりもあるので、打よりは打とします。

 

つぶやきへのコメント 
特定の他家が一方的に有利になることを防ぐ選択全般を、麻雀用語で、「仕事をする」と言うようです。
しかし麻雀は4人で打つゲームなので、特定の他家にとって不利になる選択が、自分にとって有利になるとは限りません。
勝ちを目指すうえではあくまで自分の都合優先、しかし何をもって自分にとって有利になるかを正しく把握するためには、他家の都合を理解しておくに越したことはありません。

 

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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