- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 思考2
「そのターツを落としてタンヤオになるなら大体それが正解」。もちろんその通りで、私もタンヤオスキーな打ち手ですが、ここでは例外も踏まえたうえでより具体的に打牌基準を考えることにします。
タンヤオがつくメリットは、打点が1翻上がることと、仕掛けがきくようになることです。多少受け入れを狭める程度なら、アガリ率の低下よりも打点上昇の影響が大きく、ドラが豊富にあるなら、今度は打点のメリットが小さくなる代わりに、仕掛けがきくようになるメリットが大きくなります。タンヤオ狙いが大体正解になるのはこのためです。
逆に言えば、タンヤオに決めない方がよくなるのは、メンゼンでもテンパイしやすく、タンヤオを狙おうとすると良形テンパイになりづらくなる場合。40符2翻良形リーチと40符3翻悪形リーチとの比較なら前者がやや有利になりやすいため、良形リーチを打ちやすい手なら、悪形を残してまで1翻アップを狙うほどではないということです。タンヤオより高打点の手役を狙いやすい場合も、タンヤオに決めない方がよい例外と言えます。
本書で取り上げられている牌姿は、いずれも悪形ターツが2組以上あるので良形テンパイになりづらいため、タンヤオ狙いが有利になる牌姿です。仮に手牌Aのマンズがであれば、ピンズリャンカンが埋まればリャンメンか中含みのシャンポンでテンパイできる1シャンテン。打点に関しても456三色がある分有利になりやすいことから打とします。
手牌Bはカンチャンとペンチャントイツの比較なので、タンヤオを狙ってもロスが小さい形。マンズがでも打とするところです。をツモった場合にどちらがよいかで判断すれば分かりやすいです。
手牌Cは雀頭とカンチャンの比較。マンズがなら、ツモでリャンメンリーチが打てる方がよいので雀頭はまだ外さない形。先に45sをツモった時はタンヤオに移行できるように打2sとします。
練習問題①は、ピンズがの場合も、ツモはどちらかと言えばタンヤオが残った方がよいので同じく打とします。
練習問題②は28浮き牌とペンチャンの比較。今回は2シャンテンで、タンヤオがつく牌ならどこからでも仕掛ける手なので打としますが、ピンズがで1シャンテンであれば、メンゼンテンパイが取れた方がよいとみて打とします。28牌が3〜7牌なら1シャンテンからでも打とします。
練習問題③はドラ無しならタンヤオは仕掛けても安く、トイトイなら高打点になる目も残るので打とします。
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