- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 セオリー15
メンツ、トイツ、ターツ、フォロー牌、浮き牌。手牌を構成する組み合わせはこの5種類のいずれかに分けられます。134ページの河なら、は浮き牌、フォロー牌、ターツの一部いずれも考えにくいので、トイツ落としでなければメンツの一部であることになります。
メンツの一部とするなら、「スライド」か「空切り」。空切りは基本的に他家に不要な情報を与えることになりますし、セオリー14のような有効な空切りについても、徹底して出来ている打ち手はそれほど多くないので、出現頻度が高いのはスライドです。
スライドと分かればその牌の片スジと遠いスジが通ることが分かります。また、手の内にあるシュンツが何か分かるので、そのシュンツ+リャンメンの3メンチャンが残っているとするとフリテンになる牌も通ることが分かります。137ページで言えば前者が、後者がです。
ただし、138ページ以降で紹介されているように、スライドではなく空切りの場合は、前者は当たる可能性があります。スライドに見せかけた空切りのケースまで想定すると、がどの程度当たるのかは気になるところですが、「待ちで無ければ、の空切りをしない打ち手、局面であると読める。」「を引いてになっても、スライドせずにツモ切りする打ち手、局面であると読める(将来をツモった時に、比較的他家に通りやすい切りを選べるという理由でツモ切る選択もある)。」両方の条件が揃えばむしろが本線とまで判断できるのかもしれません。今回に関しては残り1枚のうえ、ツモなら赤でなくてもこちらの仕掛けを考慮してスライドされやすい局面。待ちテンパイの時以外は空切りされないなら放銃率20%(1枚、4枚)になります。
本当に20%あるなら3900以上確定の鳴きに1000点悪形なら止めた方がよさそうですが、有効なケースでしか空切りをしない打ち手よりは、損な空切りを癖でやってしまう打ち手の方がずっと多いもの。上級者であってもそこまで打牌選択を徹底しているわけではないので、よほど相手の打ち筋を知っているのでなければを止めるほどではないとみます。
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