- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第3章
Q10
結構大差がついたので、「ノベタンを亜リャンメンにしてピンフをつける」「ノベタンを3メンチャンにする」「ドラを無スジ数牌にする」。3つのうち1つが当てはまる程度ならまだドラ単騎、2つ揃ってドラ切り有利というところでしょうか。テンパイの段階でもこの結果なので、テンパイ以前の段階であれば、使いにくいドラであっても他にドラも手役も無い手であれば積極的に残しましょう。
Q11
サンアンコはツモった時だけなので、Q5の時ほどは差がつきませんでしたが、これもリャンメンに受けがちな人が少なくなさそうです。2翻役の中ではややマイナーなうえに特徴が薄いので見落としやすいということにも注意しましょう。
Q12
「1巡過ぎればアガリ率自体も結構下がってしまう。」1巡回しが有効でない大きな理由です。ダマのままツモってしまうと素点で損をしてしまうというのもあります。
ただし、ダマから1巡回しが有効でないというだけで、テンパイ以前の段階であれば、からはスジ待ちが警戒されにくいように先にを切るに越したことはないですし、ダマとリーチの比較が微妙な役有りテンパイであれば、ダマに受けつつ空切り牌を引くようならリーチという選択も考えられます。
Q13
自分がアガることができるのであれば、加点のチャンスがあるだけカンが一方的に有利になります。
しかし、編集の梶本氏が結果に驚かれているように、一昔前は鳴いている状態からのカンを御法度とする風潮がありました。加カンはツモ番が増え符も増えやすいからまだしも、大ミンカンとなればなおのことタブー視されていたものです。
私は麻雀を覚えてから15年は、「下手の横好き」レベルだったのですが、当時のカンに対する低評価についてだけは疑問に思っていました。当時の実力者にとって、それだけ従来の価値観から起こった先入観がの影響が強かったのでしょう。先入観にとらわれないためにも、「勝敗を競うという点については、麻雀はあくまでゲーム」であることを心に留めておきたいものです。
知るだけで強くなる麻雀の2択
(担当編集より)この本では、麻雀を打っていて迷いがでやすい2択の場面を扱ってます。
なぜこの本を作ろうと考えたか、それを最初に説明させてください。実は私は、雑誌近代麻雀で多くの麻雀プロにコラムを書いていただいているのですが、その中でとても勉強熱心なプロが『ション牌の字牌とワンチャンスだったらどっちが当たりにくいのか、スジと1枚切れの字牌だったら? というデータをきちんと知りたい』と書いていたのです。
いざ本を作り出すと、梶本氏による過去になかった2択やみーにん氏による新しいデータをたくさん入れることができました。ぜひとも麻雀の基本をマスターし、かつそれを応用してデータと違う選択もできるようになっていただければと思います。