- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第二章
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1シャンテンで『濃』に相当する危険牌2つなら引きが基本ですが、そもそも『濃』が1つなら、ひとまず通っている牌を切って1シャンテン、テンパイで『濃』勝負というのはほとんどの方が出来ていると思います。重要なのは、『濃』2つの場合にどこまで押すかを見極めることにあります。
116ページ上の手牌は雀頭がありませんがメンタンピンドラ1の完全1シャンテンに近い形。高打点、良形両方備えているので、巡目が十分にあれば『濃』2つでも押すところです。
しかし、通った筋が増えればそれだけ『濃』の放銃率が上がり、巡目が経てば自分の手のアガリ率も大きく減ります。終盤(13巡目以降)で『濃』2つの1シャンテンとなれば、どうしてもテンパイを取る必要がある局面でもなければ降りることになります。
今回はリーチ者の良形率が高いと予想され、通っている筋も多いことから結果的に『濃』1つも通さずに引くことになりましたが、もし河情報の少ないリーチであれば、を引いてを切った時点ではテンパイチャンスに大差ないのでひとまず現物のを切るにしても、次巡ツモのところではを勝負しそうです。このあたりの基準を体系化するのは難しく、現状は実戦経験を積むより他ないところも多そうです。
メンツを崩して降りるにしても、後々通った牌次第でテンパイに取れる場合もあります。を切ると残った形がカンチャン、を切ると残った形がリャンメンなので、後者の方がテンパイを狙いやすいのは明確ですが、そこまで意識が回らず安易にベタオリしがちなので参考にしたいと思いました。
浮いた牌が『濃』『安牌』ならひとます安牌を切ればよいですが、『濃』『淡』の2牌の場合、どの程度の1シャンテンなら『淡』を切ってよいかも迷うところです。個人的にはテンパイ時に高打点、良形のいずれか1つを満たせば『濃』を切るのに十分見合うので、1シャンテンの時点でどちらか一方が確保出来ていれば『淡』勝負。テンパイしても低打点悪形濃厚なら『淡』も切らずに引くことにしています。
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