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ネマタの戦術本レビュー第917回「『初代Mリーガー松本のベストバランス麻雀』著:松本吉弘 その20」

ネマタの戦術本レビュー第917回「『初代Mリーガー松本のベストバランス麻雀』著:松本吉弘 その20」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

第二章

20

1シャンテンで『濃』に相当する危険牌2つなら引きが基本ですが、そもそも『濃』が1つなら、ひとまず通っている牌を切って1シャンテン、テンパイで『濃』勝負というのはほとんどの方が出来ていると思います。重要なのは、『濃』2つの場合にどこまで押すかを見極めることにあります。

 

116ページ上の手牌は雀頭がありませんがメンタンピンドラ1の完全1シャンテンに近い形。高打点、良形両方備えているので、巡目が十分にあれば『濃』2つでも押すところです。

しかし、通った筋が増えればそれだけ『濃』の放銃率が上がり、巡目が経てば自分の手のアガリ率も大きく減ります。終盤(13巡目以降)で『濃』2つの1シャンテンとなれば、どうしてもテンパイを取る必要がある局面でもなければ降りることになります。

 

今回はリーチ者の良形率が高いと予想され、通っている筋も多いことから結果的に『濃』1つも通さずに引くことになりましたが、もし河情報の少ないリーチであれば、を引いてを切った時点ではテンパイチャンスに大差ないのでひとまず現物のを切るにしても、次巡ツモのところではを勝負しそうです。このあたりの基準を体系化するのは難しく、現状は実戦経験を積むより他ないところも多そうです。

 

メンツを崩して降りるにしても、後々通った牌次第でテンパイに取れる場合もあります。を切ると残った形がカンチャン、を切ると残った形がリャンメンなので、後者の方がテンパイを狙いやすいのは明確ですが、そこまで意識が回らず安易にベタオリしがちなので参考にしたいと思いました。

 

浮いた牌が『濃』『安牌』ならひとます安牌を切ればよいですが、『濃』『淡』の2牌の場合、どの程度の1シャンテンなら『淡』を切ってよいかも迷うところです。個人的にはテンパイ時に高打点、良形のいずれか1つを満たせば『濃』を切るのに十分見合うので、1シャンテンの時点でどちらか一方が確保出来ていれば『淡』勝負。テンパイしても低打点悪形濃厚なら『淡』も切らずに引くことにしています。

初代Mリーガー松本のベストバランス麻雀

新鋭Mリーガーによる待望の戦術書!

現在麻雀界はMリーグの開幕で活況を呈しています。トッププレイヤーによる真剣勝負をリアルタイムで観戦できるのは麻雀ファンとしても興味の尽きないところです。 そんなMリーグに最年少で参加しているのが日本プロ麻雀協会所属の松本吉弘プロ。第9回 TwinCup優勝、第25期 發王戦優勝などの勢いを買われ、サイバーエージェントがオーナーを務める「渋谷ABEMAS」に大抜擢されました。 元高校球児で強面。その容貌から「卓上のヒットマン」の愛称でファンに知られている松本プロですが、麻雀の腕も一級品。 その場の状況に応じて様々なスタイルを使い分ける「ベストバランス麻雀」を身上としてMリーグでも活躍しています。 本書は手順、読み、大局観、ゲーム回し、押し引きといった麻雀で勝つための重要事項をテーマに、松本プロが自身の戦術を初披露した、ファン注目の一冊です。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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