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ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討  第39回

ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討 第39回

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ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第九期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第四節一回戦C卓

▼対局者
Ⓢ福地誠
独歩
タケオしゃん
お知らせ

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東1局

ペンチャンと浮き牌の比較ですが、今回はペンチャンを外してもチートイツがあるので2シャンテンにつきペンチャンを外しそうです。タンヤオ移行もあります。

リーチまたはテンパイ濃厚な仕掛けの現物を含むリャンメンテンパイの場合。ダマ30符3翻まではリーチ、それ以上はダマが一つの基準。高め4翻につきダマに受けましたが、この時点でが全山。タンヤオ仕掛けの東家はを止めにくいことからも跳満狙いのリーチも案外有力そうなので迷います。

東2局1本場

ソーズのイーペーコー部分が雀頭候補に変化しやすく、変化した時に平和三色がある形。カンが薄いとみるならリャンメン固定も視野に入る牌姿ですが、今回は東家がマンズホンイツ傾向。マンズを雀頭に固定してピンズ受けを残す打とします。

東家はツモなら高め5800のテンパイに取れることもあり打の1シャンテン取り。他のマンズで2900止まりならテンパイ外しの打でマンズくっつきの11600の1シャンテンに取るところなので、ドラ重なりまでみて先に打を落とす選択との比較で迷います。

東2局2本場

鳴けば1シャンテンですが、メンツ候補が足りてないところからの雀頭を崩す仕掛け。ドラ筋の待ちのアガリにくさを踏まえると、スルーしてツモでも鳴いた場合よりアガリやすそうです。

これが赤が無い手であれば、2000点の手が一気に7700点になる可能性があるので、待ちが残るのはむしろメリット。高打点の時ほど、テンパイ率よりテンパイ時のアガリ率が重要になります。

西家リーチの一発目。現物を切れば二度受けにならない完全1シャンテンですが、南家の選択は何と、「現物でない」「二度受けを解消しない」「完全1シャンテンにとらない」打! 4枚見え3枚見えにつきも安牌。は誰も使えなさそうなのでなるべくここを待ちとして残したい。一発目なので打は放銃時の失点が高くなり、通って待ちが残ったとしても、わざわざを先に勝負してくるということはからの切りと読まれやすくリーチ者以外からの出アガリが期待できなくなる。高打点の時ほどテンパイ率よりテンパイ時のアガリ率重視と申しましたが、ここまではなかなかできません。

狙い通り待ちが残りましたが、結果はテンパイが一手遅く逆に放銃。北家もチートイツ狙いで山に残ってそうなを残していました。

東4局

配牌から何を切るか難しい手。ツモの価値が高く、ツモでも1シャンテンに取れた方が良形変化が残りやすいので、切るなら打か打でしょうか。比較が難しいですが、配牌段階なら678三色まである打としそうです。

一通とダブ東両天秤の仕掛け。これがもし役牌以外の役がなければ鳴いて高い手だったとしても、は鳴いても役牌を止められやすいをスルーする人も多いのではないでしょうか。少なくともこのフィールドではそれが多数派とみます。

すなわちチーから入ったということは、役牌以外の手役の可能性が想定されます。そのうえでにラグがかかっていたのにチー打切りでテンパイならはトイツ含みのフォロー牌に他なりません。役牌後付けならが雀頭になるのでこの手で考えられるのは一通。待ちはのいずれか。逆に言えばラグまで確認出来ていれば役牌を通せることになります。役牌後付けと思い込むと他の可能性を見落としてしまうので注意したいところです。

南4局

南家がテンパイ濃厚なので、危険牌を止めつつ、南家北家間の横移動でもトップを維持できるようにダマ。

南家の仕掛けはポン打なので、マンズが雀頭のピンズ待ちが本線。ただしが雀頭ならシャンポン待ちでが当たる可能性もあります。クイタンでテンパイ復帰できることもありここで打

東家もテンパイを入れていましたが辛うじて逃げ切りました。北家の立場からすると、西家がを鳴いていないとはいえ途中でクイタン移行した形なので待ちは有り得る形。は通りますが、を持たれていないなら放銃で3着。ノーテン流局でラスとなるとあえて放銃し得る牌を切った方がよいという判断でしょうか。しかし結果はまさに裏目。赤有りルールならではの運要素でした。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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