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ネマタの戦術本レビュー第1038回「『麻雀技術 守備の教科書』編 その6 著:井出洋介 小林剛」

ネマタの戦術本レビュー第1038回「『麻雀技術 守備の教科書』編 その6 著:井出洋介 小林剛」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

第二章 ベタオリのテクニック

 

CASE11 オリると決めたら安全度の高い牌から切っていく

 麻雀は攻めているときは、アガリ率と打点を踏まえたうえで、手牌の価値が最も高くなるように必要度の低い牌から切ります。しかし、降りるときは最も安全度の高い牌から切るので、何を切ればよいかの判断が全く変わってきます。

第一章でも申しましたが、攻める時と降りる時とでは、全く違うゲームをしているようなものです。降りるべき時に降りないのも損ですが、降りると決めても頭がうまく切り替えられず、攻めるにしても降りるにしても中途半端な打牌をしてしまうのも初心者にありがちな損な選択。まずは徹底して降りることができるようになりましょう。45ページはダントツの状況とありますが、むしろ自分がアガらないと負けが確定するような状況でもなければ現物切りを推奨します。

CASE12 不用意にスジを切ってはいけない

形を崩したくないという理由で、比較的通ってそうな牌を切って振り込むというのもありがちなミス。危険牌でも切って押すべきほどの勝負手であれば、「タンヤオドラ2のリャンメンテンパイ」のように、どんな手牌なのかをはっきり把握できるはずです。「形を崩したくない」という曖昧な表現が出てくる時点で、その手牌はリーチ相手に勝負するに見合わない手牌ではないでしょうか。

47ページは「形を崩したくない」というよりは、現物を切ってもテンパイを維持できるというのが最大のポイント。この手ならそもそもツモ番が十分あったとしても現物切りがよいです。これに限らず、ツモ番が少ない局面にも関わらず不用意な放銃リスクを負ってしまうというのもありがちなミス。ハイリスクでもハイリターンならOKですが、ノーリターンならローリスクでも避けるように打つのが、麻雀における守備の考え方です。

麻雀技術守備の教科書

いちばんやさしい麻雀の守備の本
“じっくり型”井出洋介と、“スピード型”小林剛
二人の守備の名人が基本から丁寧に解説しました。

打ち筋が正反対の二人だから導き出すことができた
「全プレーヤー必須の知識」

【この本の特徴】
・麻雀の第一人者井出洋介と、Mリーグ出場のトッププロ小林剛の共著!
・リーチされたら?食い仕掛けされたら? 振り込まない方法を解説!
・「捨て牌読み」「ベタオリ」の技術がわかる!
・「守備を見据えた攻め」「押し引き」もわかる!
・弱気になって守るのではなく、勝つための「守る勇気」を身につけることができる。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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