- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
第2章 鳴きの基本編
5副露目 基本はメンゼンリーチを目指す
古い麻雀格言に、「ポンテン、チーテンならとる」というものがあります。これに対し、「ポンテン、チーテンだからこそとらない」と主張していた強者も結構居ました。1シャンテンならあと1手進むだけでリーチして高打点チャンスが残るのだから、テンパイにとるのはもったいないという考え方です。テンパイに遠い段階だと逆に、「とる」派ほど鳴かずにじっくり進める、「とらない」派ほどリーチに持ち込むのが難しいから鳴くと主張していたことが多かったのも印象的でした。
テンパイにとるかどうか。麻雀研究が進んだ今では、手牌、巡目によって判断が変わるということが分かっています。今回のように受け入れがリャンメン+リャンメン以上、メンゼンと鳴きとで打点が大きく変わる場合は、終盤になるまでテンパイにとらない方がよいと言えます(33ページの枠中(2)「鳴いた場合」は、「リーチした場合」の誤植)。必要牌の切れ具合で基準がどう変わるかについても、『現代麻雀最新セオリー』に記載があるのでご覧下さい。
6副露目 愚形のポンテンチーテンは逃すな
リャンメンが揃って鳴くと安い場合は、「とらない」が正解になることが多かったですが、これが愚形をメンツにできるとなれば話は別。基本は巡目に関わらず、愚形のポンテンチーテンに関してはとるべきと考えます。
ただし、愚形部分の受け入れが増える、他の浮き牌にくっついて良形ができるといった変化もあるので、序盤かつ鳴くと安いとなればテンパイに取らないことも考えられます。このあたりはそれこそ、その後の立ち回りに自信があるので、「俺クラスはスルー」という手もありかもしれませんね。
麻雀鳴きの教科書
アガリ回数を劇的に増やす!鳴きの技術
メンゼンで我慢するか、鳴くか。どの牌なら鳴くか、何巡目から鳴くか・・・。
副露はアガリ回数や得点に直結する分野でありながら、麻雀技術の中でも特に「上級者でも意見が分かれやすい」問題です。
例えば副露率40%を超える天鳳位は何人かいますが、同じフィールドで結果を出している副露率20%台のツワモノも存在します。
本書で鳴き判断の本質を学べば、悩ましい場面に直面したとき少なくともどういう道筋で考えていけばいいのかがわかるはずです。そして、そのように自分で理由をつけられるプレイをすることが麻雀では非常に重要なのです。
ぜひ本書で鳴きの極意を体得してください。