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ネマタの戦術本レビュー第1058回「『麻雀鳴きの教科書』編 その4 著:平澤元気」

ネマタの戦術本レビュー第1058回「『麻雀鳴きの教科書』編 その4 著:平澤元気」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

第2章 鳴きの基本編

7副露目 役牌二鳴きは禁止

役牌が雀頭だとタンヤオもピンフもつかず、1枚スルーすると残り1枚。うまくメンゼンで進めても高打点になりにくいので基本的に一鳴きすることになります。牌姿Aはメンツ候補が足りていて1メンツも無い3シャンテン。どちらかと言えばアガリに遠く、鳴くと安い手ですがポンします(42ページと43ページでドラが変わっていますが判断は同じ)。今回の手牌ならを引いて345三色がついて満貫に届くことも一応あるのでなおのことポンに分がありそうです。

もっとアガリに遠い手(シャンテン数が4以上)ならスルーも考慮しますが、その場合も鳴いた方がアガリやすいのは明確なので、「役牌はポンするが、他の牌は手が進むまで鳴かず安牌を抱えつつ打つ」という選択も候補に上がります。

個人的には最近では役牌二鳴きも増えつつありますが、タンピン形の手と異なり、「常に一鳴き有利で、期待値の交差点が存在しない」牌姿が多いというのも事実。基本的な判断が身に付くまでは、役牌二鳴きはしないつもりで打った方がよいという本書の考えに同意します。

8副露目 これだけ覚える! 副露のタブー!

牌姿Aは副露だけでも純チャンの裸単騎テンパイに持ち込めるので、手役のブロックがギリギリ足りていると言えます。昔は牌姿Aくらいの手でも鳴いていたような気がしますが、天鳳でこれよりも手役をつけにくい遠いところから鳴いている人(しかも初心者というわけではない)を結構見かけて驚いた記憶があります。『現麻本』でも手役のブロックが足りてないところから仕掛ける「後々付け」を取り上げましたが、あくまでそれは手役絡みの浮き牌が豊富にあり、ドラ2枚以上持っていてメンゼンで進めなくても高くなりやすいといった限定的な牌姿に限ったテクニック。ここでの副露判断は、あくまで手役のブロックが揃っていることを前提にしたものであることを念頭に置く必要があります。

そのうえで、「順調に手が進んだとしても、他家からリーチが来た時に降りることが多く、その場合鳴いていると安牌に窮してしまう。」というのが一つの目安になります。「安くて遠い仕掛けはタブー」というだけなら昔から言われてきましたが、ここばかりが強調されたが故か、「順調に進めば先制テンパイが取れる程度にはアガリに遠くはない手」「牌姿Cのように安牌が十分にあって降りやすい手」でもスルーする人も結構見受けられます。「順調に手が進んだとしても」「鳴いていると安牌に窮してしまう」この2つがポイントです。

そのうえで、「安い」「遠い」「安全牌がない」のうち、「遠い」以外は手組の段階で解消することもできるので、いずれにせよアガリが厳しい場合は、「うまく手が進めば高打点が狙える変化を残す」「仕掛けた時に不要になる牌よりは安牌を残す」といった工夫ができるようになれば言うことないですね。

麻雀鳴きの教科書

アガリ回数を劇的に増やす!鳴きの技術

メンゼンで我慢するか、鳴くか。どの牌なら鳴くか、何巡目から鳴くか・・・。

副露はアガリ回数や得点に直結する分野でありながら、麻雀技術の中でも特に「上級者でも意見が分かれやすい」問題です。
例えば副露率40%を超える天鳳位は何人かいますが、同じフィールドで結果を出している副露率20%台のツワモノも存在します。

本書で鳴き判断の本質を学べば、悩ましい場面に直面したとき少なくともどういう道筋で考えていけばいいのかがわかるはずです。そして、そのように自分で理由をつけられるプレイをすることが麻雀では非常に重要なのです。

ぜひ本書で鳴きの極意を体得してください。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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