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ネマタの戦術本レビュー第1056回「『麻雀鳴きの教科書』編 その2 著:平澤元気」

ネマタの戦術本レビュー第1056回「『麻雀鳴きの教科書』編 その2 著:平澤元気」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

第1章 副露の概念編

3副露目 俺クラスはチー!?

元ネタは「オバカミーコ」の波溜師匠の「俺クラスはリーチ!」確定タンピン三色のダマでも満貫の手をリーチした場面での台詞です。この場合は、「今の俺ならツモれる」くらいのオカルト的な意味合い。「その後の判断を正しくできる自信がある」という意味合いで「俺クラス」と使うなら、鳴き判断こそがふさわしいでしょう。

昔は、「鳴いたら降りるな」と言われたこともありました。確かに鳴くと安牌が減るので、降りずに押し切った方がよいケースが増えるのは確かですが、押すか降りるかはあくまで自分の手牌次第。「鳴いたら降りるな」という格言に忠実に打つとすれば、アガリに遠いところから鳴いて他家からリーチが入ると損してしまうので、必然的に勝算の高いところからしか鳴かない方がよいことになってしまいます。従来副露が軽視されていたのは、「鳴いたら降りるな」といった不要なこだわりの為に、鳴いた後の手組、押し引き判断が不得手な打ち手が多かったことにも由来してそうです。

押し引きに自信が無い人ほど副露判断をシビアにすべきというのはその通りですが、「自信の無さ」をスルーの理由にしていると、手牌と局面だけではっきり鳴き有利と判断できるケースまでスルーしがち。むしろ自信が無い人ほど、「押し引きに自信があれば鳴き推奨」程度の手なら、「今後の押し引き精度を上げるための鍛錬になってくれる」くらいのつもりで鳴くことをお勧めします。天鳳高段者の副露率が一時期は相当高かったのも、多く鳴くことが優秀な戦術だったというよりは、鳴いて手牌を短くしたところからの押し引き判断を経験してきた打ち手ほど雀力が伸びる傾向にあったというのが実際のところかもしれません。

4副露目 相手の雀力を見抜け

リャンメンから鳴くとドラが固まっていると読まれて警戒されるという理由で、雀力が高い3人と同卓している時は満貫のテンパイに取れる牌を鳴かないというような話が出回ることもありました。もちろんこれはやり過ぎ。警戒されいてもテンパイなら、警戒されていない1シャンテンよりアガリやすいのですから、メンゼンで進めてもこれ以上高くなりづらい手ならテンパイに取るべきです。

問題は本書で取り上げられているように、2副露してもまだテンパイしない。より具体的に言えば、1アタマ4メンツの候補は揃っているが1メンツもないケースからの鳴き。アタマ、メンツ候補は揃っているので、基本的にどこからでも鳴いた方がアガリやすくなると言えますが、相手に絞られることを想定するとこの限りではありません。

個人的には、タンヤオや一色手のように、メンツが完成さえすれば役がつく場合については鳴いて絞られることはあまり意識しませんが、役牌後付けのように、特定のメンツを完成させないと役がつかない場合については、役がつかず、スルーしても手が進みやすいところからは鳴いても高い手であっても絞られることを警戒してスルーすることも考慮するくらいの感覚で打つようにしています。

麻雀鳴きの教科書

アガリ回数を劇的に増やす!鳴きの技術

メンゼンで我慢するか、鳴くか。どの牌なら鳴くか、何巡目から鳴くか・・・。

副露はアガリ回数や得点に直結する分野でありながら、麻雀技術の中でも特に「上級者でも意見が分かれやすい」問題です。
例えば副露率40%を超える天鳳位は何人かいますが、同じフィールドで結果を出している副露率20%台のツワモノも存在します。

本書で鳴き判断の本質を学べば、悩ましい場面に直面したとき少なくともどういう道筋で考えていけばいいのかがわかるはずです。そして、そのように自分で理由をつけられるプレイをすることが麻雀では非常に重要なのです。

ぜひ本書で鳴きの極意を体得してください。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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