- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるもの、または更に掘り下げたい部分等を取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
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第2章 攻めを覚えたら次に取り組むこと
超コスパ戦術,11
ホンイツはまさに超コスパの良い手役。配牌からは浮いた字牌から切るのが基本でしたが、ホンイツがあれば話は別。字牌に手をかける前に、ホンイツの可能性があるかを必ずチェックするようにしましょう。
しかし、ホンイツを狙い過ぎるあまり字牌を特別視するのも、初心者にありがちな勝ちから遠ざかる選択。他の手役四天王、「リーチ、役牌、タンヤオ」にドラを絡めることで4翻以上が狙いやすい手の場合は、ホンイツを狙わずアガリやすさを重視した方がよい場合が多いです。
47ページの牌姿。確かに三番目のケースはホンイツを狙わないことも多いですが、それでもより先にを切ることをお勧めします。から切ったところでソーズをもう1枚引けば切られるのは。この時を残してリャンメンができる変化を残すくらいなら、重なりからの役牌ホンイツ(一通もつけば満貫)の目が残っている方がよいと判断するためです。「無理にでも狙う」「無理には狙わないけど字牌を残す」「狙わないことはないが字牌から切る」をいかに区別するかについてはこちらをご覧下さい。
超コスパ戦術,12
三色と一通、チャンタと一通は複合こそしませんが、手役絡みの順子を2つまで共有できます。よって、これら3つの役は手作りの最中で平行して狙うことが多く、その性質から兄弟のような存在と言えます。
昔に比べてニーズが低下したのはドラの数が増えたため。ドラが少ないルールであれば、ドラ無しでもリーチとツモで4翻に届くメンゼン2翻役は貴重でしたが、他にドラが1枚でもあれば、1翻役でも4翻を作れてしまいます。
とはいえ麻雀はどこまで行っても与えられた手牌で勝負するしかないゲーム。手役四天王「リーチ、役牌、タンヤオ、ホンイツ」のいずれも難しく、後述する「チートイツ、トイトイ」にもならない手牌の場合は特に意識しておきたいですね。
超コスパ戦術,13
四天王、三兄弟以外で押えておきたい手役が、「双子の異端児」チートイツ&トイトイ。出現率は低いですが、個人的には手作りの過程で三兄弟よりも意識することが多いです。何故なら「三兄弟」はリーチを目指す過程で自然と狙う手牌になるケースが多い一方、「異端児」はホンイツ同様、普段は浮いている字牌から切るところを重なり狙いで残すというように特殊な技能を要求されるためです。
本書はチートイツとトイトイのどちらを狙うかについての基準を取り上げていますが、他の手役と比較してどの程度狙うべきかについてはこちらをご覧下さい。
麻雀「超コスパ」上達法
最短ルートで雀力がめきめき向上! これまで存在しなかった画期的な「第二の麻雀入門書」!
初心者のための戦術書をつくりたい。本書はそんな金プロの思いから生まれたものである。 「麻雀のルールを覚えた人」「これから麻雀を強くなろうとしている人」のために、最短で麻雀が強くなるテクニックを解説。絶対に押さえておきたい役作りの原則や牌効率の基本、実戦で差が出る鳴きやリーチ判断、オリの極意、さらには平均順位を押し上げるトッププロ直伝の上級テクニックまで、3ヵ月間で強者と肩を並べられるようになるカリキュラムを組んだ。
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●著者プロフィール
金太賢(キム・テヒョン)
1983年1月27日生まれ、兵庫県神戸市出身。
脱サラ後に日本プロ麻雀協会4期生としてプロデビュー、A2リーグまでストレート昇級、1年後に最高峰のA1リーグへ。2017年に団体最高タイトル「雀王」を獲得すると、その勢いで「麻雀最強位」も獲得、翌2018年も「雀王」を連覇。現A1選手の中で連続在籍記録2位、降級未経験記録1位。
高い雀力と解説の分かりやすさに加え、トレードマークの派手なシャツで人気を集め、Mリーグの解説、ABEMAのRTDトーナメント、MONDOTVのモンド杯、など様々な麻雀番組でも活躍中。今最もMリーグに近いと言われるプロの1人。
普段は健康マージャン「まーすた」で麻雀の普及活動に努めている。
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