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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第11回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第11回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第一節四回戦B卓

▼対局者
小林剛
Ⓢ福地誠
石橋伸洋
ASAPIN

牌譜はこちら

 1メンツも無く4トイツなのでほぼチートイツかトイトイにする手。シュンツを作る受けを残すメリットは薄く、を先に切ることでトイトイに移行した時にが鳴きやすくなることからを切ります。チートイツの受け入れを最大限に残すならドラ表示牌の切りですが、と重なってのまさかの清老頭も一応みます。

 こちらも1メンツも無い手ですが、あと1組で染め手の面子候補が揃う手。高打点も狙え、守備力も残しやすいので仕掛けていきます。東家がマンズ染め傾向なので先にマンズから落とします。

 3フーロしてまだノーテン、テンパイしてもホンイツだと2600とはいえ他家から見てピンズは相当切りづらい。安くて遠い仕掛けでも、他家にプレッシャーを与えられるなら有力であることが多いです。

 東家も高め満貫テンパイ。が引っ張られてマンズ一色手に見えるので、はなかなか止まらなそうです。

 が枯れていないとしても、東家のアガリを阻止するためにリャンメンに受けた方がよいのかもしれません。

 マンズが溢れた東家の仕掛け相手に安手では押しづらいとみて東切り。もし東家がを後まで引っ張っていれば、染め手以外の可能性も十分あるとみてを通されていたかもしれません。結果的にはを通していれば西家のアガリ。河を作ることは出アガリしやすくするだけでなく、待ちを絞らせにくくすることで他家の手を止めさせる効果もあります。


 西家を降ろした結果流局間際に高めをツモって4000オール。テンパイしている他家の手を止めさせれば、その分自分がアガれる可能性も高まります。鳴き手の時は特に河作りにも意識を向けたいところです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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