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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第121回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第121回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第五節二回戦B卓

▼対局者
Ⓟ川崎たかし
おじさん
タケオしゃん
ASAPIN

牌譜はこちら

0メンツ4トイツなのでメンツ手3シャンテン、チートイツ2シャンテン。重なりにくいドラ表示牌から切ってトイツ手本線で進めます。

 アンコが無い手からはポンしてトイトイより、スルーしてチートイツにすることが多いです。今回はドラトイツなので鳴いても高打点、ドラ以外は比較的鳴きやすい、元々先手を取りにくい手なので警戒されて絞られたとしても損になりにくいといった理由の仕掛けでしょうか。

 東家はピンズのカンチャンをから切っている、クイタンなら片アガリリャンメンのを残してから仕掛けにくいといった理由から役牌手濃厚。東中両方とも切りづらく、役牌アンコの待ちも有り得るので打とします。

 降り気味に切られたでしたが、他家視点から見て2フーロからの安牌切りはテンパイが入った可能性を否定できません。アガってものみ手のうえ、場況から生牌中が出にくい局面で更に生牌の役牌ツモ。北家は手順からテンパイしているならほぼトイトイ。で振れば最低でも5200以上。ノーテンからが切られたケースも想定しやすいとはいえ、実戦的にはは押しづらいものです。

 東家南家ともに、真っ直ぐアガリを目指しているのであれば残されると思われるトイツが手出しで切られたので、こちらの仕掛けに回った可能性が高いと読めます。とはいえ終盤でこちらもまだノーテン。テンパイしてないだろうといって役牌を切って他家にテンパイを入れられるのも損なのでトイツ落とし。全員が役牌を絞り合う展開になりました。

 このまま流局かと思われましたが、流局間際にと引き入れて跳満テンパイ。一旦引いてもテンパイできることもあるからこそ、他家に鳴かれそうな牌を絞ることが有力になる場合もある。押し引きの難しいところです。

 流局間際に生牌のを切っている以上、北家がテンパイなのは明確。しかしテンパイ料があり、互いに回し合った末のテンパイである以上、雀頭の形テンからを切ったケースも否定できません。

 ただし東家の仕掛けも手順的に通ってない役牌を止めた単騎待ちである可能性が高いのでそもそもが通らないことが多い。安手放銃ならテンパイ料と大差ないとはいえ、北家に放銃する場合はドラが固まっている高打点が想定されやすいので、どちらかと言えばは止めた方がよかったように思います。

 個人的にはをスルーしてチートイツに決め打ってそうだったので、相手が回ってくれるからこそ成就する仕掛けもあることを踏まえたうえのフーロ判断が参考になりました。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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