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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第149回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第149回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第七節四回戦B卓

▼対局者
就活生@川村軍団
石橋伸洋
ASAPIN
小林剛

牌譜はこちら

 1枚切れカン5sのリーチのみ。手変わりも多少あるのでダマにする方が多そうです。
 しかしダマにした場合は2フーロの南家がそのままアガることが多く。5s切りが早いことからドラ色のソーズ面子は1面子止まりとなると打点は赤1あっても3900止まり。リーチした方が南家のアガリを阻止できることが多く、リーチしたために高打点に放銃するリスクも低くなっていると考えるとリーチに分がありそうです。

 赤5sをツモって裏1の2000−3900。これは流石に出来過ぎですが、悪形リーチのみでも相応のメリットがあるということを意識したうえで判断したいところです。

 ツモ58pならカン2mリーチより、マンズカンチャンを落としたくっつき1シャンテンが勝ると見て打1mとしそうです。

 東家は25mテンパイ。4pから切って結果的に最速のアガリとなりましたが、1mから切った場合は高め678三色テンパイ、仮に8mをツモらなかた場合も9s高めのソーズ一通テンパイになっています。早いテンパイを取るに越したことはないですが、テンパイを遅らせることでより高打点の手になるケースもあることは押さえておきたいところです。

 西家が何で降りるかも難しいところですが、序盤リーチにつきリャンメン以外で当たる組み合わせも多いです。リャンメン以外で当たりにくく4m3枚見えの2m、端牌9mやペン7pが有り得る筋7p。端牌の筋とはいえドラそのものの1s、生牌字牌の発との比較。いずれにせよ微妙なら2mを通せば次巡5mも通しやすくなることから2mを選択というところでしょうか。結果的には放銃となりましたが合点のいく選択でもあります。

 2面子1シャンテンからくっつき1シャンテンに変化させる6pチー。

 西家はターツオーバーの2シャンテンとなると、打1mで引く手もありそうですが、6pを2回チーされて、更に6pが待ちになっているとはなかなか思わないもの。鳴き読みはどうしてもターツが足りているケースを想定しがちなので、くっつき1シャンテンに受ける仕掛けは盲点になりやすいです。

 ドラ3m重なりでテンパイする以上まだドラを引っ張りそうですが、東家は43sとリャンメン落とし。リャンメン落としとなればリャンメン以上が残った1シャンテンである可能性が高く、ドラが3mである以上4mの出が早いとはいえ36mは待ちとして残りやすい。一方34sを続けて落としている以上2sは比較的通りやすい。以上を踏まえてドラ切りを選択。

 結果的にドラ3mでの放銃を回避したうえに、裏ドラが中になって先攻リーチの東家から跳満出アガリ。またしても結果だけ見れば出来過ぎですが、強い情報があれば局面に応じて判断を変えることの重要性を知らされます。ASAPIN天鳳位はこれで3連続トップ。この節で総合4位にまで浮上し、優勝争いが俄然面白くなりました。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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