- 『ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第十期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
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第一節四回戦2卓
東2局2本場
東家がリャンメン待ちなら、、のみ。しかもだとするとが場に3枚見えているにも関わらずからを切ったことになるので事実上候補は2つ。そうなるとタンヤオ赤3の手でも流石には止めた方がよいのではという発想になります。
しかしドラが全部見えているので放銃しても安手であることが多く、そもそも序盤でターツ選択のないリーチで残りスジがここまで少ないとなると、待ちがリャンメン以外である可能性の方が高そうです。リャンメンでないとすればは当たりにくいところ。を押していれば和了できていましたが、結果論とみるかどうか難しいところです。
東4局
待ち選択その1。他家視点から倍満まである生牌ダブより、字牌と同程度に使いづらく、ギリギリまで押す他家からなら和了も期待できそうな単騎の方が和了率が高そうです。
待ち選択その2。見た目枚数は同じ。打ならツモで跳満への手変わりもありますが、満貫ツモでも十分な決定打。他家が使いにくい待ちが多い単騎に分があるように思いました。
待ち選択その3。がかぶったところでツモ。残り2枚ですが他家が使いようが無く山に残っている可能性が高い。今度は単騎に受けます。
待ち選択その4。見た目枚数は6枚と2枚。は山には残ってそうですが、3フーロから手出しを繰り返している以上既に他家からの和了は期待できないところ。それなら単純に枚数差が大きいので待ちにした方が良さそうにも見えます。
西家はが切れなくなったところで、北家へのアシストになる可能性がある打。座して親に満貫をツモられるくらいなら別の他家の和了になる可能性を少しでも増やします。アシストの甲斐あって北家が1000−2000ツモ和了。東家がに受けていれば次のツモが和了牌でした。
南1局
高打点を追うならタンヤオ狙いの打もありますが、和了やすさならポンしやすい対子が残る打。
ドラですが和了しにくい2000点よりは比較的和了しやすい1000点。聴牌時に端寄りのシャンポンが残りやすいようにポン打。
ツモ切ると下家にポンテンが入ります。生牌は止めるに越したことはないので打。何度も出てくる選択なので場に応じて有利な方を選べるよう意識しておきます。
先程まではシャンポンの方が和了やすいと判断しましたが、南家がソーズホンイツ傾向。4枚見えとなればカンが和了やすい。ソーズのリャンメン変化があるとはいえこの場況ならカンチャンに分がありそう。意外な牌(4枚目の)を引いた時は意外な選択が有力になりやすい。これも見落としやすい打牌です。
南家がを手出しでトイツ落とし。これは仕掛けに回った可能性もあり必ずしもソーズホンイツ聴牌とは言えませんが、ソーズは下家にも危険なところ。北家は見た目こそタンヤオのみですが、雀頭がどこにあるかを消去法で判断すると、実はドラが雀頭になっている可能性が高い。を通せていれば和了になっていましたが致し方無しというところでしょうか。