ネマタの戦術本レビュー第432回「現代麻雀最新セオリー 著:雀ゴロK その9」

第1章No.10

 オーラストップ目でも先制役無し愚形テンパイはリーチした方がよいということは『科学する麻雀』(講談社版)にて提唱されましたが、『おしえて!科学する麻雀』には記述が無かったこともあってか案外浸透しなかったように思われます。

 麻雀はメンゼンツモに1翻がつくので、「放銃すると逆転される」場合は「ツモられても逆転される」ことが多いもの。しかも他家が逆転手をテンパイする可能性は役無しダマにした方が高いのですから、多少点数状況に余裕があってもリーチ優位であることが多くなります。親に押されるのが怖いと思う打ち手も多いと思われますが、親が連荘すると局が終わらず更に逆転される可能性が上がるので、むしろ自分が子の時ほど親を流すためにリーチを打つケースが増えます。

 逆に言えば自分が東家、流局ノーテンでトップ確定、テンパイやめが出来ないルールとなれば流局間際にテンパイを外すために終盤はダマにすることが多いでしょう(現在天鳳はトップ目のテンパイやめありだが一時期は無しだった)。『科学する麻雀』にテンパイやめの有無について言及が無いのは、ベースとなった東風荘が、流局総連荘(東家がノーテンでも連荘)を採用していたためと思われます。

No.11

 今回くらい点数状況的にリーチを控えたい場合もリーチ有利という結論になりました。「リーチ棒を出すと着順が落ちる」というのは目に見えて分かりやすい情報なのでどうしてもリーチをためらいがちになりますが、「リーチ棒を出したために」トップを逃すこと自体はそれほど多くないものです。

 ただし今回のようにリーチ不利な条件が増えると、ルールや局面次第で判断が変わることも多そうです。例えば天鳳段位戦想定の場合、ブログ「とりあえず麻雀研究始めてみました」の仮定ではそれでもリーチ有利とありますが、今回のようにラス落ちの可能性も結構あるとなると難しいところです。

 また、あくまでテンパイ時点でリーチかダマかを比較していることにも注意が必要です。リーチせずとも出アガリできる役有りテンパイを目指してもアガリ率がさほど落ちないのであればそうすべきですし、自分のアガリ以外でトップになれるのであれば他家へのアシストを考慮した方がよい場合もあります。

 今回は字牌だけを切っていたら役無しペンチャンテンパイという他に選択の余地が無いケースだったので即リーチよりありませんでしたが、実戦ではテンパイに至るまでに真っ直ぐアガリを目指す以外の選択を考慮すべきことも多いと思います。このあたりはデータから結論を導くのは難しいので、個別の局面に応じて判断していきましょう。

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